日本美適進化論:事実と向き合うこと
楽観的なことは、とても大切です。ポジティブという表現がどれだけ世の中の明るさに貢献しているのか計り知れません。「動機づけの心理学」や「積極思考」とも言われ、心や思考の性質が健康や経済状態として現われることを考えると、無理やりにでもポジティブでいる努力を惜しまない人も多いでしょう。しかし積極的にポジティブに向かおうとすると、時に認知を歪めることもあるようです。現実を楽観的に捉え正確に判断することが出来ない「楽観主義バイアス」のようなるものは、さすがに今の世の中にあってやや浮いている感じがします。感情と思考の持って行き方はとても大切なのですが、ニュートラルでいることで心を安定させながらしっかりと危機意識をもち課題を改善していくことが大切ですね。世の中はいま深刻な状況で、日本はインフラが整っているので表面的にはそうは見えませんが、内情は様々な問題をはらみ続けて30年間歪みが巨大化しています。もうだいぶ前から絶望的な状況を予知して海外へ拠点を移し事業を展開している方も多いです。このまま少子化が進み海外からの労働力が増えてくると、純粋な日本人としてのDNAも存続できるのかなとさえ思います。
昨日は終戦記念日で自分の命で私たちの未来をつないで下さった方々へ想いを馳せながら、2060年には日本の人口が9000万人弱にまで減るとも言われており、このまま危機意識を持たず日本人って素晴らしい民族だったよねと懐かしむ声を聞きたくないなと先人からにらまれているような気分になりました。いま、ヘイトとかSNS上でアンチと言われる人たちの思考も、実は希望や願望の裏返しだと感じます。希望が持てない願望が叶えられないどうしていいか分からないループから抜け出せず、イライラを相手にぶつけることで緩和しようとする。精神的に自立しなくてよい環境があるから甘えられる。そのことに気づくことも大切です。まだまだ世界と比較すると恵まれた日本も、いつかどうにかなるだろう、誰かが助けてくれるだろうという甘えのタイムリミットは過ぎていますね。
まずは等身大の自分を良く見つめて、楽観的だった部分の事実を直視して再スタートすることで視界がクリアになる気がします。ないものねだりも余分な装飾も外して生きられるチャンス。自分がクリアに見えるから相手のことも良く見える。そんな視界の鮮度を保つことにも意識を向けて行きたいですね。