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日本美適進化論:女性のリーダーシップ

2016年に施行された「女性活躍推進法」が消えかかるタイミングに、コロナ感染症の流行という命の危険にさらされる環境が、女性の生存本能を引出しているような活発な動きが現れています。しかしこれは、表面化していなかっただけで、以前から相当長いあいだ蓄積されてきた想いの集大成で、Clubhouseなどで話してみたら、じつは社会で女性が感じる働きにくさを共有できるケースが多かったというのも、背を押すキッカケになっているようですね。外出禁止令下でも新たな音声媒体が定着することは、勢いが衰えたとはいえとても好ましい環境だと感じます。

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女性管理職比率はよく目安にされますが、「指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度とする。」という提言は企業でも注目し、女性管理職の登用を進める雰囲気はときおり広がりを見せたけれど、全体的にみると2019年の女性管理職比率の平均は7.7%。2016年の6.3%からは着実に増加してはいるものの、提言や思いの強さだけではとうてい手が届きそうにない状況です。これは至極当然のはなしで、リードする経験が不足しているのに、役職だけ与えられても本人も周囲も戸惑うだけで、とりあえず、副会長は女性という椅子だけ空けられてもその特性が活かされないことが多いのです。

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やっと人を公に指導する立場に立てて思うのは、リードする力をもっと信じて養う土壌をつくることが大切だということです。これは企業では優秀な部下の元、上司が昇進していくように、家庭では優秀な妻が夫を出世させるように、男性と女性の役割の違いを理解することも大切ですが、もう一つ大切なのは、女性がいままで陰でリードしてきていることをもっと認識することです。ただ、その努力を伝える当然の権利と合意できるコミュニケーションスキルが不足していることは否めません。現在、地方で中小企業の新規業態進出のサポートをしている中で、首都圏では概ね男女対等な関係性がきずかれつつありますが、地方ではまだまだ女性の能力が発揮できる可能性と共に、経営者が部下と共に能力を最大限引き出し合い、収益化できるコミュニケーションノウハウを持つ必要性を感じています。このプロジェクトの成功は、いかに男女の能力と信頼関係を構築できるかにかかっている、女性活躍を通して地方創生につながる重要な案件です。

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