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書くだけじゃない!ライターの営業&企画の極意|京都ライター塾#05【講義:企画の立て方】

この記事は京都ライター塾の講義内容及び感想をまとめたレポートです。
(2025年2月8日(土)午前9時〜10時半 11期 第5講。)

京都ライター塾とは

京都在住のライター江角悠子さんが主催しているオンライン講座。「書いて、しあわせになる」ことを目指す3ヶ月間の連続講座だ。詳細を確認したい方はこちら。(公式HPに飛びます)

講義の内容

1.振り返り(前回提出の課題について)

  • 添削、朱入れの目的

はじめに、前回提出した課題について、江角さんから話があった。

大前提として、添削(朱入れ)は人格否定ではありません。「ここを直したら、もっと良い記事になりますよ」という提案、意見です。自分では「最高の記事が書けた!」と思っていても、読み手にとっては理解しづらい部分があるかもしれません。書き手が自分で気付くのはなかなか難しいので、編集者や講師など、書き手以外の意見が必要なのです。

確かに、添削は”記事の足りない部分”を指摘されるので、慣れないうちは「否定された!」と感じるかもしれない。だが、何のために添削されるかを冷静に考えると”より良い記事を作るため”だ。自分自身と記事の評価(添削)は別物だと考え、事実のみを受け止めることが大切だと感じた。

さらに、続けて江角さんが言った言葉が印象に残っている。

商業ライターにとって、
記事は自分のものではない。
読者のものである。

これを聞いてハッとした。

私はこれまで、文章を書くこと=自己表現と捉えていた。どうやったら自分の考えがうまく表現できるか?ばかりにこだわっていた。だが、自分が読み手になった時は全く違う。いかに分かりやすいか。気にしているのは、たった一つだったのだ。

書くことを学んでいると、読者の目線を忘れがちになってしまう。書き手であると同時に読み手でもあることを胸に置いて、書くことに向き合いたいと思った。

  • 分かりやすい文章を書くためにできること

課題の感想をシェアしている際、
「主観で書いてしまった」
「感覚で書いてしまった」
「読者に委ねてしまった」
などの声が多かった。

これに対して江角さんは、
「読者に想像の余地を残さないよう、
 自分の考えをしっかり言語化しましょう。」
と伝えていた。

誰が見ても同じ景色が想像できるように、見たことや感じたことを細かく書き出すことが大切だと感じた。

また、文字数制限が厳しい原稿の場合は
「書かない選択も大切だ」と江角さんは言った。
続けて、
「チラ見せされて説明がないのは、
 読者にとって嬉しいことではない。
 だったら思い切って削る勇気を持って欲しい。」
と江角さんの考えをシェアしてくれた。

書くこと、書かないこと。どちらも読者にとってストレスになり得るのだと改めて実感した。

2.自分がやりたい企画の見つけ方

  • 営業のやり方は2種類ある

ライターとして仕事を得るためには営業活動が必須。
その方法にも2種類あると江角さんは話す。

1. 実績(自分)を売り込む:成果物、ポートフォリオ
2. 企画を売り込む:企画書

はじめは1.の実績(自分)を売り込んでいた江角さんだが、途中から2.の企画を売り込む方向に変えたという。

既存のメディアに企画を提案する場合、過去の記事を参考にできるので、求められているものが分かりやすい。さらに、媒体がある=お仕事があるということなので、原稿料をいただける。商業ライターとして仕事が欲しいなら、自分を売り込むよりも企画を売り込む方が遥かに楽ですよ。

  • 企画の種を見つける方法

と言われても、初心者の私は「企画ってどうやって作ればいいんだろう?」と首を傾げていた。すると、江角さんが自分の興味から企画の種を見つける方法を教えてくれた。

自分が興味のあることは、全て企画の種(ネタ)になります。
例えば…
・今ハマっていること。
・悩んでいること。
・会いたい人。
・聞きたいこと。
を考えて(書き出して)みましょう。
そして
このネタを喜んでくれるのは誰だろう?
と想像して、書いてみる。
これだけ揃えば、企画書は作れます。

「こんなに簡単なことでも企画になるんだ」と驚いた。自分の中にある情熱や疑問を、誰かの役に立つものに変換するだけ。企画を作るハードルがグッと下がったように感じたし、自分に合った仕組みができれば無限にネタが集まるのではないか!とワクワクが止まらなかった。

この話を聞いた時「誰かの役に立つってどういうことだろう?」と疑問に思った。自分が何気なく調べ物をしたり、人に聞いたりする時に、何をどう考えているのか?を言語化する必要があると思った。普段から自分が何を考えているのかを意識し、立ち止まって思考のプロセスを書き起こすと良いのかもしれない。

3.通りやすい企画の作り方

  • 意識してほしいこと

企画を掘り下げる前に「通りやすい企画にするために、意識して欲しいことが4つあります」と江角さんは言う。

1.独自性があるか
(既に同じような企画、記事がないか。)
2.具体性があるか
(ぼんやりしたテーマでないか。)
3.実現可能か
(費用やスケジュールなど、現実的に不可能ではないか。)
4.話題性があるか
(時代遅れなテーマを扱っていないか。)

あくまで商業ライターとして企画を立てるので、メディアが採用したくなること重要だ。イコール、読者が楽しめる企画かどうかということだ。

課題の振り返りの際に江角さんが「皆さん、メディア研究がよくできていました」と言っていたのだが、「併せてメディアガイドを見てみるといいですよ」と話があった。自分が企画を提案したいメディア/媒体について理解を深めることは、仕事の依頼に直結すると感じた。

メディアガイドとは、メディアの資料の事で、媒体資料やメディアシートとも呼ばれます。そのメディアがどのような特徴を持っているのかに加えて、どのよう利用者がいるのか、広告出稿にかかる費用はいくらかなどの情報がまとまっている資料です。

メディアレーダー/メディアガイドとは?手法別・メディアガイド一覧、まとめ
  • 具体的に掘り下げる方法

今回のメイントピック、企画の作り方について具体的な説明があった。「企画の種の見つけ方」で書き出したネタを実現するために掘り下げを行う。講義内で提示があったのは以下の3点についてだ。

1.ひとつのテーマを掘り下げる
(複数テーマや、広すぎるテーマだと伝わりにくい。)
2.切り口が重要
(物事をどう見るかが重要。独自性につながる。)
3.何を伝えたいのか
(ゴールを明確にすることで、曖昧さをなくす。)

これらを頭に置いて、具体的なメディアを例に「あなたならどのような企画を出す?」かを各々考えた。例に上がったのは、デジスタイル京都だ。

このメディアは実際に江角さんが仕事をしたことがあるそうで、「いい企画があれば担当者に繋ぎますよ」と仰っていた。京都に関心が強い受講生が多いので、「どんな企画がいいかな」と真剣に取り組んでいたのが印象的だった。

次回課題について

  • 概要

 テーマ:人物インタビュー
 制作物:企画書
 期 日:2025年2月15日(土)23:59
 記載事項:
  ・想定雑誌名
  ・想定読者イメージ
  ・企画タイトル案
  ・企画内容
  ・企画を考えた理由

最後に次回までの課題について、説明があった。受講生同士でランダムにペアを組み、相手をインタビューする想定で企画書を作成する。

まとめ

・添削、朱入れとは
 より良い記事を作るための提案である

・商業ライターにとって、
 記事は自分のものではない。
 読者のものである。

・実績(自分)を売り込むより、
 企画を売り込む方が楽。

・企画の種は自分の興味から見つかる。

・メディアが採用したくなる企画を立てる。

・ひとつのテーマを、
 独自の切り口で、
 明確なゴールを決めて掘り下げる。


以上、第5講のレポートでした!
3月末までレポートを更新しますので、続きが気になる方は是非フォローをお願いします。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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