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保育園ってもうプール入らないの!?③

こんにちは!こんばんは!おはようございます!!
 最近保育園の先生に向けた研修を担当することがチョコチョコあるのですが…。そこで話題になることが「夏の遊び問題」。端的に言うと暑すぎるので夏場全く外で遊べない、言うのです。「じゃぁ水遊びすらええやん」ということになりますが、僕が住む東京都内でも「暑さが危険なので園や区市の判断で水遊びも含めて全廃!」という保育園も多々出現。。
 ほほぉ・・・なるほど。しかしその安全対策は本当に子どものためになるのですかしら…という疑問が浮かんだので、暑さと水遊びの関係性を僕なりに検証してみることにしました。(全3回)

 最終回の③では、これまでのストーリーを総合した結果、僕が考えるWBGT28~31℃環境下でもプールに挑むためのアイディアです。

これまでの検証から、WBGT31℃以上での環境におけるプール活動の提案
✔暑熱順化によりシーズン前から暑さへの耐性をつける。
✔プール水温は少なくとも中性水温を下回るようなコントロール
✔プールの上、またはプールサイドに日影を用いる
✔伝導・対流・気化を促せるような冷却方法を常に意識し、体温を下げられるような準備や取り組み
✔運動強度(筋肉の動き)を強くし過ぎないように、徐々に強度を調整
✔飲みたい時に飲みたい量を飲めるような道具の準備と飲水指導。
✔低Na血症予防のために程度な食事やおやつ類の摂取
✔短い時間から熱中症の症状がみられないかを確認しつつ、緩やかに活動を拡大
※熱中症の評価基準を持ち合わせて、早期発見に努める
(Ⅰ~Ⅲ度熱中症への判断基準を勉強し、園内での共通認識をもつ)

いかがでしょうか。ただし、ここにあるようなことを取り組みや検討をしたうえで「対応不可能」と判断した場合は、”保育者側のリスク:キャパシティーオーバーと”認識することが重要です。
→活動を除去する(やめる)ほか選択肢はない。

 ただ、こうして考えてみることで「意外と注意深く取り組めば、可能性があるかも!?」と思っていただけるのであれば、それは野外活動家として嬉しいことです。
 良いか悪いかではなく、事実保育園に通っている年齢(特に3~4歳児以降)の子どもたちが夏にも野外では水遊びや戸外活動をしているのです。こっちが良くてそっちが「画一的にダメ」となると、その理由はどこにあるのでしょうか。思うに大人のプライドと責任論以外に理屈がない気がします。つまり本質的に子どものためではない、ということです。
(これは主に行政職に伝えるメッセージかもしれないですね)

安全対策は文化の創造と表裏一体です。最近特にそう思います。
みなさんは、この課題についてどう考えますか?

ひょっとするとコトを前進させるのは、保育者側の思考や努力だけではなく、行政職の制度設計でもなく、保護者たちの「柔軟な思考と寛容さ」が一番の近道かもしれませんよ。

最終的な問い
・私たちの保育によって、子どもに何を保証してあげたいのか。
・その理想を実現させる方法は、ないのか。

Kommt,lasst uns unsern Kindern leben!
さぁ、我々の子どもたちに生きようではないか!― フリードリッヒ・フレーベル

【参考文献類】
・学校プールにおける熱中症対策―独立行政法人日本スポーツ振興センター
・熱中症健康保健マニュアル2022―環境省
・熱中症予防情報サイトー環境省
・なぜプールでも熱中症?―Whether News
・横浜市の保育・教育施設等における「暑さ対策」ガイドライン
・市立保育園のプール活動についてー立川市HP
・Wilderness &Rescue Medicine-WMA International
・保育における水遊び、の効果に関するー研究一投影樹木画法における成長指標(GCL)とトラウマ指標(TCL)からの検討(大辻ら2005)
・今夏の東京は過去最高の暑さ50年後にはこれが「普通の暑さ」にーWhether news ほか

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