全員野菜(ズッキーニのソテー他)|酒と肴 その三十七
今さらですが、ズッキーニがカボチャの仲間であることにしっくりきません。だったらキュウリとは兄弟ではなく、敵対関係なんでしょうか?
調べてみると
ウリ科 カボチャ属 カボチャ
ウリ科 カボチャ属 ズッキーニ
ウリ科 キュウリ属 キュウリ
と言うことが分かりました。
名作アウトレイジに当てはめると
カボチャ 某力団 山王会 本家 (若頭:三浦友和/黒幕)
ズッキーニ 某力団 山王会 池元組(組長:國村隼/ベロ出しアッパー)
キュウリ 某力団 独立系 村瀬組(組長:石橋蓮司/歯医者ドリル)
ですね。
彼らを料理する大友組長(ビートたけし)の目線に立つと、ズッキーニはカボチャの傘下、キュウリと兄弟盃を交わしていますが敵対関係であることが理解できます。
野菜が別のものに見えてきましたが、おかげで納得いきました。せっかくなので、キュウリとカボチャも使って久しぶりに品数を作ります。ちなみに、私にとってのズッキーニは家計の味方であり晩酌の友。いたって平和な関係です。
(左から、石橋蓮司、國村隼、三浦友和。奥には利権の塊、厚切りベーコン)
並べてみると全員野菜、同じ穴のウリ科でした。
三つ巴の抗争に発展しないよう、個別に調理していきます。
まずはキュウリの仕込み。味が染みやすくなるよう、すりこぎで叩きます。いつもの手順なのに、手に持ったすりこぎが歯医者のドリルを思わせ震えます。
ズッキーニは利権の塊と炒めます。厚切りベーコンをカットしようとしたとき、あの掌底アッパーを思い出してヒュンってなりました。キュンではなくヒュン。なかなか料理中に味わえない感覚です。
最後にカボチャ。これは守りが硬いので一筋縄にはいきません。ビヨンドな次の機会に落とし前をつけようと思いましたが、皮を剥き、裸の王様になったところで、ようやくエモノを入れることができました。
そうこうして出来上がった三品、ズッキーニのソテー、カボチャサラダ、ピリ辛キュウリ。過ぎゆく夏を見送るメニュー、お酒はキリンの秋味を頂きます。
(武者小路先生の色紙「仲よき事は美しき哉」を思わせる平和な食卓)
今年の夏も色々とありましたが、朝晩には涼しげな虫の音が聞こえてくるようになりました。猛暑と言えども、太陽の光も少しずつ弱まっています。
あとひと月もしたら十五夜、夜時間を楽しむ季節がやってきます。秋の夜長はグラスを傾けつつ、映画を見るのも良さそうです。
メニューと材料
・ズッキーニのソテー(ズッキーニ、ベーコン、ニンニク、唐辛子、塩)
・カボチャサラダ(カボチャ、マヨネーズ、アーモンドスライス、パセリ)
・ピリ辛キュウリ(キュウリ、醤油、中華だし、砂糖、胡麻油、辣油、唐辛子)