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あれこれ器

お酒と食べ物の本ばかり扱う小さな本屋を営んでおりまして、ビールなどのアルコール類に加え、ちょっとしたおつまみや食事も提供しています。

そうすると料理を盛り付ける器が欠かせない訳でして、4席ほどでも、それなりの枚数が必要になります。おかげで実家に眠っていたデッドストックから100均の掘り出し物、ニトリに無印、作家さんの器まで、色々と揃えました。

これまで器と言えば、旅先でその土地のおちょこを買い求めるくらいでした。地酒に合わせる地元の焼きもの。それがいざお店を開くとなると、料理の盛り付けや店内の雰囲気も意識して、ああでもないこうでもないと試行錯誤が楽しいものです。人はこうして沼にはまっていくのですね。

まだ、沼の表面にチョイとつま先をつけたくらいの新参者ですが、お店で使っている器をご紹介させてください。

菊花な小皿は、100均で見つけた逸品です。
お通しの豆を出すのによく使います。色違いで生成り色したやつもあり、麻辣青豆のグリーンがよく映えます。この器を出すときは、なんだか小料理屋の女将な気分になりまして、見えない割烹着を身にまとい、これまた見えないおくれ髪を直しております。

ニトリで見つけた冷酒グラスが万能です。
冷酒によし、ビールによし、口直しのライムソーダを提供したりと大活躍。バランスの取れたシルエット、手に馴染むサイズ感も唇に触れる感触もピタッときまして、私の場合はつい呑みすぎてしまいます。みなさまもご来店の際には、ぜひたくさんお呑みくださいませ。

作家さんの器です。
あんグラという、フルーツグラノーラにラム酒風味のあんこを乗せ、牛乳を注いだメニューがあるのですが、苺のピンク、あんこの紫、牛乳の白がしっくりおさまります。
出会った瞬間、目が離せない。中年男子がすっかり忘れた中学男子の気持ち、久し振りに思い出させてくれました。

この片口も作家さんのもの。
お酒もいいですが、花を一輪浮かべるのも素敵なんです。寒くなって山茶花に椿が咲き始めましたので、これからは花器として活躍。夏は冷酒を満たしてます。花を愛でて酒を味わう、お花見気分の器です。

最後も作家物。
お店を開いた自分へのご褒美として購入しました。私の記憶が確かなら、まだ未使用なはず。大晦日、ゆく年くる年に思いを馳せ、除夜の鐘を聞きながら、お気に入りの一杯をいっぱいやるつもりです。

ちなみに、これら作家さんの器については、埼玉県日高市にある褻monoさんで出会いました。
ネットでも販売されておりますが、お店がまた素敵ですのでぜひ!

夜の図書室#4

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豆千|飲食系書店
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