恋ノチカラ
〜この世に生まれて30年と6ヶ月19日。もう恋をすることなんてないだろうと思っていた〜
今なら盛大に突っ込むところだかこのドラマを見ていた25歳の私はこれから迎える30歳に漠然と恐怖を感じていた。
アマゾンプライムとNetflixとHuluを駆使している私がFODにも手を出したのは恋ノチカラをどうしても見たかったからだ。
年に何回かくる波をやり過ごしていたが今回はガマンが出来なかった。Huluにリクエストしてみたけど大人の事情とかありそうだし。見たいが止まらない。待てない。よし、入会じゃ、という流れだ。
恋ノチカラは深津絵里演じる本宮藤子と堤真一演じる貫井さんのラブストーリーだ。
もう20年経つのか。なんで再放送しなくなっちゃったんだろうフジテレビ。
私のベスト3に入るドラマなのに。
なぜこのドラマが好きなのか。
深津絵里が大好きという問答無用な理由はさておいて、都会のオシャレな雰囲気と仕事終わりに同僚達とお酒を飲む事への憧れ。
籐子と貫井さんの掛け合いもコミカルで可愛らしい。
30歳の藤子は酒浸りで女を捨てているという設定だがとにかく可愛すぎる。そして実は芯がしっかりしていてかっこいいのだ。
登場人物に嫌な人がいない。個人的には西村雅彦さんの役どころもたまらない。
そしてなんと言っても主題歌が最高。あのイントロは本当にキラキラしている。小田和正最高なのである。
大手企業から独立した貫井さんが「貫井企画」を立ち上げる折に藤子が引き抜かれたがなんと人違いだった。会社を辞めてきた藤子は貫井企画に居座ることを決める。
一緒に働く中で貫井さんの仕事への信念や生き方に触れ、30代の自分と向き合い、そして諦めていた恋も始まるというお話しだ。
重要なのが矢田亜希子演じる倉持春菜。藤子のルームメイトであり元彼の妹でもある。
(ちなみに元彼は谷原章介なのだが若すぎてびっくりする)
春菜は家柄もよく綺麗で女子力が高く、素直で性格も良いというとんでもない女子だ。
序盤に春菜が貫井さんに恋をして藤子は応援をする事になる。
藤子は「もう30歳だから」と色々諦めていく。
分かる。
振り返ればそんなに卑屈になる必要なんて無いのに20代から30歳になるあの特殊な感情は何だったんだろう。まさに呪い。
アラサーとか勝ち組負け組が騒がれた時代。
結婚や出産をする友人の中で私はこのままどうなるんだろう。大丈夫だよね。30までには結婚してさ、子供を産んでさぁ、なんて飲みの席では飽きもせず毎回同じ話をしていたものだ。
30歳を過ぎ、30が35までになり、40までになり、そして何も言わなくなった。
20代の私へ。
30代は恋愛的に不毛な時代を過ごすことになるから。
まぁ、なんだかんだで楽しいこともあるから。
とにかくほどほどにがんばれ。
私は30歳で転職をした。しばらくして他部署で私は「バツイチの子持ち」ということになっていることを知った。
正直そのままにいておいてほしい、と思い自分から訂正はしなかった。
未婚であることは一定の層から「問題あり人間」「半人前」等の扱いを受けることがある。そしてそれを華麗に受け流さないといけない。反応しようもんなら「これだから」とネガティブが強化されてしまう。
考え方や価値観は人それぞれであるので仕方ない。でも正直とってもめんどくさい。
未婚とバツイチであると私にとっては後者の方が都合がよく生きやすかった。
今は40を過ぎて初婚というのが要所要所でインパクトを与えている節があるがこれは一過性だと思っている。
このドラマも30という数字に囚われた話でもあるが20年前は今より風当たり強かったろうな。
籐子の親友の真季は30歳を過ぎ1人で生きていくことを決めマンションを購入している。決意早くない?と思うがそういう時代だったのかもなぁとも思う。
ちなみにこの真季の部屋からも多大な影響を受けた。アジアンテイストでとてもオシャレなのだ。
ファッション、お酒の飲み方、家具や雑貨などこのドラマの多くを真似をした。
ストールなんて何枚買ったことだろう。
庭でフェンネルまで育ててしまった。食べ方が分からずボーボーになっちゃったけど。
いつ見ても面白い。疲れている時も見たいと思う。私にとって大変貴重なドラマなのだ。
恋ノチカラは1人で楽しみたいので入浴時に見ていた。1話50分ほど。突然の長風呂となった。のぼせそうになりながらも毎日の楽しみだった。
今日は最終回。
ハッピーエンドは分かっている。でもドキドキする。最終回の2人が可愛いんだよなぁ。
さて、お楽しみはとっておくとして。
恋ノチカラの次に見たいのが「きらきらひかる」なのだがこれはツタヤディスカスで配信されているらしい。
うーん。
フジテレビさん再放送してもらえませんかね。