好きではなくて執着
物心ついたときからお洋服が大好き、おしゃれするの大好きやった。記憶の範疇では、母親が選んだ服とか着た記憶がないくらいには。
ファッションへのこだわりが強いというか、決して個性的なファッションというわけではなくて、ただ単にお洋服が好きだっただけ。
それもあって、新卒でアパレル関係の企業にWEBデザイナーとして就職した。プチプラでトレンドのお洋服を扱ってるようなお店で毎日毎日新しいお洋服に触れられる環境が、本当にワクワクして、楽しかった。取り扱ってるお洋服は自分の好みのものばかりではないけれど、それでも「洋服に関わる」ということ自体が楽しかった。
トレンドのお洋服を取り扱う会社、ということもあって、一緒に働く人たちもやっぱり自分と同じようにトレンドに敏感でファッションが好きな人が多かったように思う。会社は服装も髪型も自由。みんな思い思いの「おしゃれ」を楽しんでた気がする。
その当時の私の「おしゃれ」は、会社で知ったもの、ネットサーフィンやインスタで見たもの、街でウィンドウショッピングで見たもの、とにかく情報過多で、自分の「好き」よりは「これを着たらおしゃれに見える?」そんな基準で選ぶことも多かったんじゃないかなぁって、今となっては思ったりする。
あんまり深く悩まずに欲しいと思ったらすぐ買うタイプで(といっても一応自分の頭の中で最低3パターン着回しが思いつくかどうかは考えることはルールにしてたけど)
本当に欲しいか悩んで悩んで買う、ってことはほとんどなかった気がする。。1ヶ月に使うお金の内訳は当然のように衣服代が一位を占めてて、なのになんか着る服ないな〜って常に思ってた。。
一回しか着てない服とかもざらにあったし、系統も定まってなくていろんなお洋服を着るのを楽しんでた。
そんな私がここ半年くらい服を全然買わなくなった!!!!我慢してるというよりは欲しいと思う服が全然なくなった。コロナで外出が減ったのも大きなきっかけやと思う。
さらにアパレル系の会社から全然違う業界に転職してから、もっとお洋服を買う頻度が減った。
同じ部署で働く人数も5人程度、半分は男性でスーツで出勤してる。前職は完全な内勤だったけど、いろんな業者の方や取引先の方に会う機会もぐっと増えて、外部の方からどんなふうに見られるかも一応意識してお洋服を選ぶ必要がある、
ほしい!かわいい!と思っても一呼吸、
「これは会社に着ていけるかな?」「お客さんに会うのにふさわしいかな」
以前とは選ぶ基準も少し変わったから、なかなか可愛いだけで即決することがなくなった。
そうやって少しずつ買う前に悩むということが習慣付いたときに、
可愛い、ほしい!!会社にも着ていける!!と思うお洋服に出会ったんやけどお値段が即決できる金額ではなくって、、
毎日のようにオンラインショップの在庫とにらめっこしながら、1ヶ月くらい悩んだ。
それでもどうしても欲しくて買うことに決めた。そしたらそのお洋服に対して、いままでと全然違う感情が芽生えて。。
「ずっと大切に着たい」「毎日これ着たい」そんなふうに思えるお気に入りの一着になった。
実際にそればっかり着てて、いつも同じ服着てるのに、なんだかすごく幸福度が高い。
今まではトレンドのお洋服を着ること、かわいいと思ったお洋服を買うこと、いろんなお洋服を着ることが好きで、お洋服に執着してたんかなーと自分では思っている。
でも紛れもなくその時はそれが私の中での「洋服が好き」のかたちであって、たくさんお金使ったことに後悔もない。けど、自分自身の考え方の変化を感じて、次の段階にきた!成長したのかも!と思う。
今の方が、ひとつひとつのお洋服に対して愛情があるし、着た時のテンションの上がり方も全然違う。
楽しみ方は変わったけど、やっぱりお洋服が自分にとってすごく重要なものってことは変わらないし、むしろやっぱり洋服が好きなんだと再確認してる。
仕事で気合い入れたい日は気分があがるお洋服を選ぶ。旦那さんとお出かけする日もお気に入りの服を選ぶ。
そういう時なんかいつも同じ服着てるな?って思うけど、それだけお気に入りなんやなぁって思える。
これからは、少数精鋭のお気に入りのお洋服たちとのおしゃれを楽しみたいと思う。。!!
(断捨離しすぎてこの冬は本当に物理的に着る服が全然なかったので、来年の冬お気に入りのお洋服に出会えるのを楽しみにしています!!)
あと全然関係ないけど、
別れたあとも「ああ私はこの人が本当に好きなのに!!」「この人しかいないのに!」と未練たらたらやったのに、時間が経って少し冷静になったり、新しい出会いがあって新しい価値観に出会ったときに、
あれ、これって好きじゃなくてただの執着やん
って思うことあるよなぁ。その感じに似てるなぁとか思った。(え、何の話)
とにかく新しい自分、うれしい!!!!