「マッキンゼー式ロジカルシンキング」から学んだこと
どうも、5dump運営です。
今回は「マッキンゼー式ロジカルシンキング」という書籍のレビューをしていきたいと思います。
ロジカルシンキングと聞くと、何だかとっつきにくい印象を覚えますが、実は、これは私たちが普段から何気なく行なっている考え方をシンプルに言語化した考え方になります。
非常に有名な例えに、「空雨傘」の話があります。
空:空が曇っている(事実)
雨:雨が降りそうだ(解釈)
傘:傘を持っていくべきだ(行動)
この例えから、「ものごとを整理し(事実)、問題点を正確にとらえ(解釈)、もっとも効果的な対応(行動)を考えるのがロジカルシンキングである」と述べられています。
本書のメッセージは、この「事実-解釈-行動」に分けて考える、ロジカルシンキングを徹底的に磨きましょうということ。以上です。
…と言いたいところですが、
このように、「事実-解釈-行動」に分けることがとても難しいので、「ロジカルシンキングが重要」といわれています。
実際に、私も、『自分の「解釈」を「事実」に加えてしまう』という思考の癖があります。
なぜ、「事実」と「解釈」を分ける必要があるのでしょうか?
それは、「事実」に目を向けないと物事の本質的な解決には結びつかないからです。
私は、とある事業をみていますが、営業から、
「お客様からクレームを受けていて、メンテナンスの期間を短くして欲しい」と要望がくることがあります。
実は、営業からの要望を調べてみると、メンテナンスの期間はそこまで長くなく、「メンテナンスのための待ち時間が長い」ということが「事実」としてわかりました。そして、お客様のクレームの詳細をヒアリングしていると、「早く製品が欲しい」ということを言っていますが、よくよく聞いてみると、「そもそもの在庫数の基準が足りていない」という「事実」がわかりました。これこそが手をつけるべき課題です。
このように、誰かの「解釈」を鵜呑みにして、
仕事をしていると、本質的な解決には結びつきません。
話をまとめますと、一度ついた思考の癖は、中々、取り除くことが難しいです。だからこそ、ロジカルシンキングに意識的に取り組むことが大切なのです。
本書では、ロジカルシンキングをするために、どう物事を考えれば良いかといったこともまとめてますが、「事実-解釈-行動」で分けて考えることだけ最低限覚えておけば良いと思います。
最後に、本書で3点、要点を絞って、皆様に役に立つ内容をご紹介します。
1.上司の「もっと考えろ」は部下に指摘するほど上司自身も考えてない
印象に残っているのは、「上司がロジカルシンキングをできるようになると職場が変わる」ということです。
マネジメントである上司は、「何がどう悪いのか」、「何が不足しているのか」を部下に指摘するべきというのが原則です。勿論、教育の一貫で教えないということもあるかと思います。
2.自信のなさ、トラウマ体験が思考を阻む
誰もが論理的に考えられる素地をもっているが、考え抜けられないのは自信のなさやトラウマ体験が主な原因ということです。
好きであること、関心をもって工夫することが論理的思考を発揮できるかできないかのポイントと述べられています。
3.ロジカルシンキングのベースができたらあとは実践あるのみ
現場の雰囲気を肌で感じ、情報を集め、当事者の意見を聞いて判断することを繰り返していくことでロジカルシンキングは上達すると述べられています。
そのために重要なのが、下記の4点です。
1.現象・問題点ではなく本質的な原因に目を向ける
2.本質的な原因を解決する本質的な解決策に対して具体的なアクションを決める
3.具体的なアクションは既成概念にとらわれずもっとも適切な方法を考える
4.実行する立場で(相手の利益を考え)具体的に実行する
これらのサイクルを回して、実践で成果を出してこそのロジカルシンキングですね。
手段ではなくそこから得られる結果に対してコミットしていきましょう。
そうした、目標達成の繰り返しが、より良い未来に繋がると信じています。
それでは。