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経営におけるCCC(キャッシュコンバージョンサイクル)の重要性

企業にとって、”キャッシュ”は一にも二にも重要なテーマです。
以下にダイヤモンド社が興味深い記事をまとめています。(有料会員限定記事)

(参考)資金繰り余裕度が分かる「CCC」ランキング!余裕がある60社、ない60社
https://diamond.jp/articles/-/231674

早速本題に入っていきたいと思います。


1.CCC(キャッシュコンバージョンサイクル)とは?

CCC(キャッシュコンバージョンサイクル)とは、
売上債権回転日数に棚卸資産回転日数を加えたものから仕入債務回転日数を引いて算出されます

売上債権回転日数=売上債権÷年間売上高×365日
棚卸資産回転日数=棚卸資産÷年間売上原価×365日
仕入債務回転日数=仕入債務÷年間売上原価×365日

材料を仕入れて商品を販売する例でお話します
◆材料を購入したときから販売までの期間が棚卸資産回転日数(=在庫回転日数)です
◆製品を販売してから入金までの期間が売上債権回転日数です
◆材料を購入したときから材料代を支払うまでの期間が仕入債務回転日数です

CCC(キャッシュコンバージョンサイクル)は短ければ短いほど
“稼ぐ力”があるため良いといわれています。


2.なぜCCC(キャッシュコンバージョンサイクル)が重要なのか?

以前こちらでコーポレートガバナンス・コードについてまとめました。

日系企業に対しては、「資本効率などによる目標を提示し、その実現のために」「具体的に何を実行するのかについて・・説明を行うべき」

実際にコーポレートガバナンス・コードに上記の通り定められているため、ROE経営、キャッシュフロー経営の根幹をなす取り組みの1つとして、
CCC(キャッシュコンバージョンサイクル)を経営指標として設定し
全社で改善活動を行う必要があります。

特に、欧米企業では、CCC(キャッシュコンバージョンサイクル)を
経営指標として取り入れているだけでなく、
事業活動として先端の取り組みもしています。
Apple、Amazon、Dellなどは、CCC(キャッシュコンバージョンサイクル)がマイナスの状態です。

つまり、事業を継続しているだけで、キャッシュが先に入ってくる状態です。


3.CCC(キャッシュコンバージョンサイクル)の考えを広めていくには?

主にCCC(キャッシュコンバージョンサイクル)を広めていく上での
日系企業の現状の課題としては以下が考えられると思います。
(こちらは、あくまで一般的に言われている見解をまとめてみました)

①株主レベルからPLを重視しているため、経営層の意識にCCCがそもそもない
②サプライチェーン・バリューチェーン事業全体構造を俯瞰できる人がいないため、CCCにおける改善指標(KPI)を設定できない
③マネジメント層がPLしか見れていない(評価指標の問題)
④現場にキャッシュフロー改善の意識が据えついていない(意識浸透の問題)

 
②〜④に関しては、各領域をまたいだタスクフォースが必要になります。
以下の観点でのCCCの見直しが必要になりますね。

営業領域:債権/基準外債権/取引条件の観点
生産領域:商品統廃合/生産計画/発注計画/ビジネスモデル/調達
購買領域:基準外債権/取引条件/サプライヤー/ファイナンス

以上、経営におけるCCC(キャッシュコンバージョンサイクル)の重要性についてまとめました。

次回は、事業開発におけるCCC(キャッシュコンバージョンサイクル)
についてまとめていきたいと思います。

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