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そろそろ一人ご飯の幸福について語らせてもらいたい。

豆千佳(仮名)、45歳、女性。婚姻歴有り。

自慢ではないが、結婚していた当時の私は、決して料理が得意ではなかった。そもそも、自分で自分の好みを知らなかったんじゃないかと思う。結婚した女性が全てそうだとは言わないが、私も含め概ね実家の食卓の真似か、夫の求める食事を作ろうとするので、自分自身の好きな味だったり量だったりというのは置き去りになってしまうのだ。

私は、幸か不幸か、15年ほどの結婚生活を経て一人になった。一人になった途端に体重はどんどん減った。つまり結婚していた当時の食生活は、私には合っていなかったのだと思う。現時点で大学時代と同じは言い過ぎだけれども、近い体重まで戻っている。結婚当時からしたらマイナス10kg越え。そんなに変な食生活じゃなかったと思うけど……揚げ物と麺類が多すぎたのかも。あと専業主婦だったしね、楽しすぎてたんだな多分。それか無理しすぎたか。はて。

そんな人生の浮き沈みを経て、私が一人で食べるご飯が楽しいものだと気づいたのは去年のことだった。

別の記事でも書いたけど「孤独のグルメ」というドラマを見て、下戸のくせに居酒屋で料理を大量注文しまくるおじさんに感銘を受けたのである。しかも、このおじさんの凄いところは、メニューを隅々まで見てちゃんと迷うところ。店員さんに気遣ってメニューも見ぬまま即オーダー、とか絶対しない。あっちの席のご飯が美味しそうだと気づくと、素直にあれと同じものくださいと注文しちゃう。

そういう食事が私にだってできるらしい。だって一人だもん。一人って誰にも遠慮しなくていいんだよね? あんまり気づいてなかったよ。一人って、好きなものを好きなだけ並べて悦に入ってもいいんだよ。

というわけで、去年の私は、旅先でこっそりお一人様居酒屋デビューを果たした。

孤独のグルメに習って、どこに行ってもお酒はちょっとだけで、ほぼ料理でおなかいっぱいにする感じだった。だって初めての居酒屋さんって食べたい料理五品以上絶対あるんだよ! 一人だと量的に三品ぐらいまでが限度なんだけど、三品が目の前に並んで、お通しも美味しかったりしたら、なんかもうすっごく幸せな気分なの! 旅先だったらちょっと贅沢して日本酒なんかも頼んじゃうし!

でも、さすがに日常的に外食するとお金足りなくなるよね。野菜食べたくなるし、なんて言うか……外食はやっぱり特別感が楽しいのである。あと外食は体重増えます。体重計に乗ると現実に立ち戻る。

となれば、やはり充実させるべきは、おうちご飯なのだ。

外で食べてみて、自分の一人ご飯を楽しくする方法がいくつかわかった。法則もいくつか。そのうちの一部を書いておく。多分あんまり参考にならない。けど、どっかの誰かにはもの凄く共感を得るかもしれない! そういう人は、ぜひいつか一緒にご飯に行きましょう。

一人ご飯を楽しくする方法。

目標、おかずの品数三品以上、食感の違う三品が良い。

努力ポイントその1、見た目綺麗な常備菜を作り置きしておく。努力ポイントその2、できれば全部手作り(味の良し悪しよりも温度重視)。努力ポイントその3、お総菜を買った場合は皿に盛りつける。努力ポイントその4、慌てて食べない、時間をかけて食べる。

食べ終わったあとのお茶も大事。私はコーヒーよりはお茶派です。好きなフレーバーティーの話もいつかしよう。台湾緑茶も好きだよ。

それから後片付けをしっかりやるのも、食後の達成感に繋がるというのが最近わかった。そちらも別記事で記述有り。家の中でここだけは絶対綺麗だというのがキッチンって、実はけっこうな優越感なのである。

あとこれは今日の発見。

美味しいお総菜屋さんを見極める方法。

和物のお豆腐料理の味が合うところを探すと間違いない。これ、多分みんな違うから。特に白和えとか卯の花とかは、美味しいと思う基準ってもの凄く曖昧だと思う。誰かの美味しいが自分の美味しいとは限らない。和物のお豆腐料理に限っては、自分で作ってもなかなか美味しいと思えないから不思議なものです。

今日お総菜屋さんで買った白和え的見かけのもの。名前はほうれん草の和え物だったんだけど、確かにお豆腐の味もするんだけど茹で玉子の白身の食感が混ざってた。多分味噌やら(もしかしたら麹の方?)胡麻やらも入ってた。すごい美味しかった。あそこのお総菜屋さんのおかず制覇したい。

一人ご飯の野望はこうして拡大していく。だって一人だもん。誰にも遠慮しなくていいんだもん。

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豆千佳
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