ホルモン療法の副作用とエストロゲン③デブと血栓
前回の続きです。
ホルモン療法を始めたばかりの頃、主治医から
「太らないでね」
といわれた。
いえ、ある意味もうすでに十分太ましいので、それは全力で困るんですが。
と心の中でツッコんだ。
再発してから「太るならまだ健康なレベル」なんだと思い知ることになるけど、それはまたいつかの機会に。
エストロゲンには、
・脂肪の合成を抑える
はたらきと、
・脂肪の蓄積と消費を増やす
はたらきがあります。
一見矛盾するようですが、エストロゲンは
・女性らしい体つきをつくる
一方で
・血中の中性脂肪を減らす
こともしています。
実はエストロゲンのはたらきは性周期ではなく、中性脂肪の調整をしているという見解があります。
エストロゲンの合成するにはたくさんエネルギーがいる。
それらが薬で抑えられてしまうと、中性脂肪もエネルギーも余るので
「太る」
というわけですな…。
ホルモン療法、特にリュープリンを始めてからコレステロール値が上がって基準値を微妙に超えることが増えた。これは血液中にコレステロールが増えていることをあらわすから、当然血管も狭くなる。
もちろん上がりましたよ、血圧も。
それもたった2ヶ月で最低血圧も最高血圧も20ずつ上がったから、朝目が覚めて布団の中で動悸がしましたよ。あの時はキツかった。
ホルモン療法で特に数値があがるのがコレステロールと中性脂肪。
この二つがあがることで懸念されるのが、心臓や肺の疾患。
血圧が上がることで心筋梗塞や心不全のリスクがイヤでも上がる。
下肢のむくみ、特に足首から下のむくみは心肺機能の低下をあらわすサインなので、これがあらわれたらくれぐれも無理はしないこと。
あとねえ、足がつりやすくなる。
足がつって目が覚めるとか、もう、そんな目覚めイヤじゃ。
ホルモン療法の副作用であらわれる症状に、息苦しさとか、下肢の痺れ、頭痛があるのも血栓ができやすいことと無関係ではない…。