ホルモン療法の副作用とエストロゲン⑤骨・関節・筋肉
エストロゲンは骨を丈夫にするはたらきがあります。
ホルモン療法でエストロゲンを抑えると、まもなくやってくる骨密度低下。そう、骨粗鬆症です。
ホルモン療法で使う薬の中で例外的にタモキシフェンは骨を丈夫にします。
でも他の薬は骨をもろくしてしまいます。
リュープリンを打ち始めて1年以内に骨密度が70%くらいにまで落ちました。
だいたい最初の投与で生理が止まり、顔の骨格に変化が現れた。
これは頭蓋骨が体幹の骨より薄いことが関係しています。
前回④で「老けた」って書きましたが、「老ける」のもこの骨密度と深い関係があります。
骨の土台を作っているのはコラーゲン。
そこにカルシウムとリンがくっついて骨を形成しています。
建物でたとえるならセメントのようなもの。
骨密度が低下するとコラーゲンなどの軟骨を構成する成分も減るので、関節にも症状が現れます。
手指はこわばり、関節はギシギシする。
腱鞘炎を繰り返して利き手の親指に何度もステロイドを打ったし、座ると股関節がしばらく曲がったままなかなか戻らない。
そして、骨、関節の他に影響を受ける場所があります。
それが筋肉。
とにかく足がつりやすくなる。
リュープリン投与の後半は筋肉がやせて脚が細くなりました。
もともと野太い脚ですが、あまり喜べなかった。
筋肉がしっかりあって引き締まった脚ではなく、あきらかに肉が削げてる。
「ああ、こればあさんの脚だ」と自分の脚を見て思った…。
まあ、それは胃腸機能の低下も影響していたのだけど。
ホルモン療法だけでなく、薬に含まれるアルミニウムも骨を弱くする要因になっている。
必須ミネラルは体内に入った重金属を排出する時にも使われてしまう。
アルミを排出するのに使われるのはマグネシウム。
ミネラルと骨の関係については、長くなるのでまた別の機会に。