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小さな幸せ・優しさ・楽しさに気づけたなら、ちょっとだけ生きやすくなる
「夜明けのすべて」に出会ったきっかけは、推しているアイドルが主演をするということで、
映画館に行ったことでした。
でも、映画を見始めると、推しがどうこうは関係なく、上白石萌音さんが演じる藤沢さんと、松村北斗さん(SixTONES)が演じる山添くんの2人が纏う空気が大好きになって、原作も読んでみたいと思い、本屋に向かったのでした。
原作の小説と映画では少しずつ設定は違うけど、やっぱり空気感が心地よくて、手元に迎えて本当に良かったと思える作品です。
夜明けのすべて あらすじ
職場の人たちの理解に助けられながらも、月に一度のPMS(月経前症候群)でイライラが抑えられない美紗は、やる気がないように見える、転職してきたばかりの山添君に当たってしまう。山添君は、パニック障害になり、生きがいも気力も失っていた。互いに友情も恋も感じてないけれど、おせっかい者同士の二人は、自分の病気は治せなくても、相手を助けることはできるのではないかと思うようになる―。生きるのが少し楽になる、心に優しい物語。
小説の中で一番好きなのは、パニック障害になり、昔の自分のように生きることが難しくなって何も楽しくなってしまった山添くんが、実は方法を変えれば楽しさに出会えるのだと気づけたシーン。
・映画館に行けなくても、家でサントラやDVDは楽しめる
・電車に乗れなくても自転車になら乗れる
・美味しいものを探せば楽しく食事ができる
・小さな会社でも仕事にやりがいが見つけられる
昔と同じではないけれど、全てを病気のせいにするのではなく、自分で動いてみることで少しだけ希望を見つけられたようなシーンで、じんわりと気持ちが暖かくなりました。
小説の中でも、やっぱり山添くんのパニック障害は治らないし、藤沢さんのPMSも改善されることはないけれど、お互い支え合いながら、周りの人に支えてもらいながら、2人が穏やかに生きていけそうで良かったと思います。
お金をたくさん稼ぐとか、土日に遊ぶ友人が沢山いるとか、恋人がいるとか、側から見て順風満帆に見える人生の指標ってありますよね。
病気や怪我などのきっかけでそこから外れてしまうと、一気に不幸になってしまうような感じ。
でも、そうじゃないんだと思います。
身の回りには、沢山幸せや楽しさが溢れているし、人の優しさに触れることができれば自分も少し柔らかくなれます。
それらに気づけること、自ら手を伸ばしていけることが、私自身を幸せにしてあげられるきっかけなのだと思いました。
ちゃんと、身の回りのものを掬い上げられるような人間になりたいです。