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【改革】クリッパーズのTDL

ご無沙汰してます、Mameです。

今期も早いものでシーズンの半分以上が消化し、TDLも終わって、チームの最終形態が見えるところまで来ました。
かなり前に『今期も楽しいクリッパーズ(25試合終えて)』という記事を書きかけていたのですが、バタバタしてリリースできないまま没にしてしまい、せめてTDLだけでも...と思い、筆をとった次第です。

ポールジョージを放出した新生LACは、今期、ファンの期待以上に楽しいシーズンを送ってくれています。
カワイ復帰後の足元ではDFのゆるみも多くみられるものの、それ以前に感じていた確かな強さを失ったわけではないはず。

そして、TDLでは着実にロスターのアップグレードを図り、今後がますます楽しみになりました。
今回は、そんなTDLに関して簡単にまとめていきたいと思います。

それではよろしくお願いします。


Not With Team

今年のTDLの口火を切った大型トレードです。

思い返せば5-6年は前から放出を待ち望んでいた気がするNWT氏が、ついに放出となりました。快挙です。

今年、チームにいながらチームと帯同せず、家で意味深なストーリーを上げることに集中していた彼を、干されていたため新天地に送り出してあげかったバンバとまとめてトレードに出せたことは本当に良かったと思います。

NWT氏も今季で契約が切れるため直接的な重荷はそこまでではあったものの、アセットの少ないLACにとってバイアウト市場での有望選手獲得は生命線であり、NWT氏(11.5M)をユーバンクス(5.0M)に変えることで差額6.5MのTEを生み出し、また1stApronを下回ることでバイアウトマーケットで優位に立てたことはグッドムーブでした。
※ミルズ(2.1M)はミニマム例外条項

ミラーを2wayから本契約に切り替えてロスターに加えたいだけなら、NWT氏をカットすればいいのではと思っておりましたが、上記のサラリー工面をできるトレードを実現するために活動していたんですね。

なお、UTAに行った後もNWT氏はアセットピースとして様々なチームへたらい回しにされたようですが、そのすべてのチームに対してNot With Teamを貫き、フルリモート勤務で移動せず乗り切ったことも、NBAで初の快挙だと推察されます。


KPJ

続いて、LACファンが困惑したトレード、KPJとバックスのマージョン・ボーチャンプがトレードです。

KPJは、前回の記事でLACのXファクターだと述べたように、個人的にも凄く期待をしていただけに大変悲しいトレードです。

彼は今季、ノームがスタメンに異動したことに伴い2ndユニットの点取り屋を任され、6thManとしてプレーしていました。

スタッツだけ見れば、平均20分程度の出場で、9得点、4リバウンド、3アシスト、1スティール、42/25/65とあまり好ましくありませんが、2000年生まれの若さを持ち、場面場面でセンスを光らせる彼のプレーは非常に見ごたえがありましたし、試合によってはマンやコフィーを差し置いてクロージングラインナップに名を連ねるなど、そのDF力も確かなもので、将来を見届けたい選手だったと思います。

他方で、やはり6thManとして十分な働きはできておらず、自己完結型のミドルショットを得意とし、逆にC&Sや3Pが苦手で効率性を上げにくく、他の選手と並べてもシナジーを生まない現状はカワイの契約期間において優勝を目指す上でベストフィットではなかったという側面は否定できません。

USAGEが高い選手の中でTS%が最も悪かった点はB/Rも指摘していた

だからと言って何故いま放出が必要だったのか、という点は明らかではありません。素行面、例えばCAVS時代にも色々とあったロッカールームでの不和などを疑いたくなります(コートでの選手間の様子を見ればそんなことはなさそうですが…)。その他の理由があるとすれば、LACフロントがボーチャンプを高く評価していたのか、先行したボグダンの加入でローテ外行きが濃厚であったことを踏まえ、第2のボーンズにならぬよう本人の為に放出をしてあげたのか、ロスターの整理か、思いつくのはこの辺りでしょうか。

昨年、ギリシャでプレーしたいたKPJの獲得を狙っていたのがクリッパーズとバックスだったということが報道されており、ジョージ放出で失ったタレントを補給したかったLACが、プレイヤーオプション付き2年契約+15%のトレードキッカーを付けて(またおそらく「6th Man出来るよ」といった誘いもして)競り勝って獲得した経緯があります。
KPJのトレード後、フロントも、買手(バックス)を見つけるのは容易だったと語っています。逆に、素行の問題があってFAで彼を欲しがったのは少なかったので、トレードするならバックスしかいない、ということだと思います。

一方のボーチャンプは、昨年の11月頭にバックスからオプション破棄されており、来夏、宣言なしFAになることが決まっていました。

そしてその後まもなくして、売りに出しているという報道もなされています。

バックスにとって構想外だった選手を、LACがKPJを出してまでどうしても取りたかったと考えるのは不自然な気がしますし、KPJ以外の対価でもなんとかなりそう、なんなら来夏FAでも取れます。トレードで獲得するにしても、バックスが欲しいのは分かっているので強気に交渉できるはずで指名権は取れる気がします。バックスファンの反応も「ボーチャンプでKPJ取れたの!?」という反応が多くありました。

ちなみにボーチャンプという選手について全く知識がなかったのですが、ハイライトだけ見る限り、華やかさはないものの、DFは頑張るし、3Pもスムーズに打てて、堅実で良い選手なのかなと思っています。

契約切れの選手を獲得することめ来季サラリー及びロスタースポットを開けたかった狙いがあったのか、でもKPJはミニマムですから、どうせ誰かしらにミニマム契約渡すならKPJでいいよね、、、と思ってしまいます。
となると素行面で色々あったか、ボグダンの裏で干すくらいならチャンスをもらえるチームにと放出したのか、の2択かなと考えてしまいます。

いずれにせよ、短い間でしたが、まぶしい輝きを見せてくれたヤングスターに感謝するとともに、今後大成することを祈ってます。


さよなら、テレンス・マン

TDL最大の衝撃、テレンス・マンの放出には本当に驚きました。

213時代に突入してから、最も名を上げ、そしてファンに愛されたのがマンだったと思います。
アセットの乏しいLACがトレードを模索するとき、必ずと言っていいほど相手チームからマンが求められ、ハーデンの時も、バンブリードの噂が上がった時も、LACは頑なに拒んできた過去があります。

そして1月末時点においても、彼を放出しないという話がありました。

2019年のNBAドラフトで48位指名で指名した生え抜きの彼は、1年目こそGリーグ中心の活躍ではあったものの、すぐにその才能は開花しました。

迎えた2021年プレイオフのJAZZとのGame6で、そのシュート能力を過小評価されゴベアにノンシューター扱いで離して守られた際、ゲームプランをひっくり返すように39得点をあげ、ポールジョージとともにクリッパーズ初めてのカンファレンスファイナルに貢献、ファンの間でも伝説の試合になったと思います。
ポールジョージの40得点・FG75%の試合と合わせて、私がここ数年、オフに入るたびに最も多く再生した試合の1つであり、クリッパーズを応援していて最も楽しかった瞬間です。何度でも見返しましょう。

そんなクリッパーズの魂であり、最強のファンフェイバリットであった彼がトレードされることになるとは。

具体的なトレードの内容は以下の通りでした。

今季勝つ為にはKPJが6thManのままでは難しく、2nd Unitを牽引するスコアラーが欲しいLACにとって、ボグダン・ボグダノビッチを獲得しながら2巡目指名権3枚をもらえたというのはトレードとして非常に賢いように思います。なので、トレード自体にはケチをつけたいと思いません。

TDL前にトレードのアセットになりそうな選手を以下にまとめていたのですが(返信欄ににコフィーとKPJ)、コアとして残留することを前提にカワイの契約よりも長期契約であったマンとズバの内、今期振るわないマンの3年47Mの契約がこれから始まる点はサラリーの柔軟性の観点で重荷となってしまった一方、これまでの活躍・他チームからの引き合いの多さを踏まえれば、28歳~31歳という選手としての全盛期を15M/年で囲えている点はトレードアセットとしては相応に価値があると思われ、指名権を出さずにチームの強化をするにはマンの放出が最適解だった、ということだと思います。

3&Dを選手の土台としつつも、マンの最大の特徴は攻守で与えられた役割を何でもこなすその万能性で、OFでポイントガードをした日もあれば、DFで4番やセンターをマークする日もある、縁の下の力持ちとしてオフボールで走りまくったかと思えば、センターをディープドロップさせ援護なしでドンチッチをシャットダウンする日もある、チームの変化に応じてプレイタイムも役割も変わる窮屈さを感じた日でさえ、ネガティブな発言なく全力で取り組む、そういった姿勢がチームに高く評価されていました。アセットに乏しいLACは、必要なピースを外部からトレードで獲得するのではなく、マンの七変化でカバーしていた部分があったと思います。

ジョージ、ベバリー、レジー、ラスなどの去りし先輩達から愛され、多くを受け継ぎ、クリッパーズのコアとして本当に成長し続けてきました。

また、プライベートでもLAという街を愛し、子供向けのミニキャンプや社会貢献活動に勤しみ、クリッパーズが主催するイベントにはことごとく顔を出し、カワイとジョージという2大看板がいながらIntuitドームの開会式ではマンがスピーチをするなど、本当にクリッパーズという組織の中心にいた選手だと思います。

そんな折、ジョージの放出をきっかけに様々なタレントがクリッパーズに加入をしました。

チームを勢いづけるPOAディフェンダーとしてはダンが、
3&D且つアスレチックなロブパスターゲットとしてはDJが、
3&D且つ速攻のランナーとしては5年間苦楽を共にしたコフィーが、

といった形でそれぞれマンが担ってきた役割をクオリティ高く再現できるようになったことから、徐々にPTを失っていきました。

個人的には、特にDJがハーデンの横で素晴らしいフィットを見せており、従前はマンがやっていたハーデンからのロブパスセットを効率高くダンクにつなげているのを見て、マンの出番が少なくなる予感がしました(12月時点でハーデン→DJのロブパスはリーグ1位。昨シーズンのDJが20アリウープらしいので、ハーデン効果によりハイペースで記録更新中)。そしてマンの控えのような存在だったコフィーが昨季から徐々にタイルーの信頼を獲得し、マンを超えるPTを獲得するに至り、マンの契約を処理する選択肢を検討せざるを得なくなったと思います。

とはいえ、彼の実力が下がったわけではなく、ジョージという大きな才能を複数の選手に分割したようなオフを通じて、七変化よりも一芸に秀でる選手が重視され、またサラリーの整理が必要になってしまった状態であり、変わらず彼には活躍できる才能があるはずです。

TomerAzarly氏によれば、ホークスは以前からマンのファンだったと記載されており、手長ウィング族が多い中で大変だとは思いますが、大切に育ててくれると期待できます。
あとTDL前にホークスがジョージを欲しがっている噂がありましたが、もしもジョージとマンが再結成したら熱すぎますね。

マンやズバは、クリッパーズの重要なピースとして常に全力でプレーをし、”今期は優勝できるかもしれない”という期待を抱きながらシーズンを駆け抜けるも、プレイオフでは最終的にカワイかジョージが怪我という自分ではどうしようもできないアクシデントで優勝へのチャレンジを断念せざるを得ない、という経験を幾度もしてきました。

そのような状況下でも、腐らずにチームを鼓舞し続けてくれた彼。
新天地でのさらなる活躍を心から祈りたいと思います。

今まで本当にありがとう、マン!


ボグダンについて記載しないまま長文となりましたが、キャリアで38%のスリーを決めてきたランニングシューターであり、P&Rハンドラーも器用にこなせる彼はスムーズにフィットしてくれると思いますし、心配もしていません。カワイの2nd Unitの相棒として今後に期待です!


ベン・シモンズ

よく来てくれたシモンズ!
個人的に好きです、単純にかっこいいし。

先に記載したNWTのトレードにより、バイアウトで戦うスタンスを見せたLAC。ブルブラ、ロンゾ、ディアンジェロ・ラッセル、マルコム・ブログドンなどが想定ターゲットとして名前が上がる中、ボグダンの獲得により点取り屋のニーズが消失、バンバの放出も相まって、シモンズ一択の状況になりました。

キャブスとロケッツと彼の獲得を争うことになりましたが、2nd Unitにおける純粋なPG枠もセンター枠も空いていて、明確なニーズがあり熱意を伝えられたLACが獲得することが出来ました。フロントはシモンズに「君をPGとして見ている」と伝えているようです。またサラリーの空きはありつつも結果的にベテランミニマムで獲得できたようで、ラグジュアリータックスもリセットされることになりました。

彼は確実にLACにフィットすると思います。2023年のオフにLACが探していた選手像を改めて見てみると、彼ほどぴったり当てはまる選手はいません。彼のような選手を求めていたことは間違いないです。

1. スキルフルなツーウェイプレイヤー
2. 堅実なガード
3. ポジションニーズを埋める
4. 若さ
5.サラリーの柔軟性

現在、ハーフコートDFの強度が2位のチームに彼ほどのディフェンダーが入ってくれたら、考えただけでもワクワクします(走られて得点取られているのが最近の悪いところ)。ロスターの多くがDefensive EPMでチームトップクラスですし、さらなる相乗効果が期待できます。

Netsでは4シーズンで90試合の出場に留まり、平均得点が6点台とかつてのオールスターの姿ではないかもしれませんが、彼ほどのパス供給能力、ディフェンスにおけるVersatilityを持つ選手は、他にはそういません。

もちろん懸念点がない訳ではありません。なければバイアウトしていませんので。
彼のクリッパーズとのフィットに関する考察は、我らがZubacSZN氏のスレッドが一番よくまとめてくれていると思います。

懸念点としては、ロールビッグとしては期待値が低く、怪我の影響かリム付近での接触を避けてフックに頼りがち、FT獲得数は0.8と非常に少ない(FGA自体も少ない)、スペースへの影響はある、などがあげられます。
しかし、優れたパサー且つディフェンダーであり(Wing陣のD-LEBRONではいまだにTOP10)、クリッパーズのPG・センター不足をきれいに埋めてくれるピースです。2ndUnitの時間帯にカワイ、ボグダン、シモンズが並ぶというのはかなり豪華ですし、カワイがボール運ぶ必要もない、とても楽しみです。

タイルーは、同じくノンシューターのPGであるラスとの共存を時間をかけて研究した経験があり、シモンズがフィットするまでそう時間はかからないと思います。

ラスの時は、PGとしてボールを運んだ後、エントリーをしたらダンカースポットへ切れて待機する、というルールの下でスペース問題を解決していました。但し、これは加入初期の頃で、時間がたつにつれてラスの自由度は高くなり、外で待っている時間も多くなりました。

シモンズも初期段階ではラスと同じルールで運用すると思いますし、センターと共存しない2nd Unitであればラスより長くこのルールが適用される気がします。
なお、ネッツではクラクストンなどのセンターと併用する為、ダンカースポット待機はあまりしていないように見受けられました。

当時のラスの起用方法については、こちらの記事で詳しく書いているのでお時間ある方は是非。また、クリップも置いておきます。

ようこそハーデン|Mame@にわかClipperNation/NBA

とにかく、個人的にも去年から欲しいなと思っていたので、クリッパーズでサラリーの重役から解き放たれ、自由に活躍する姿を期待しています!

※そうこうしているうちにデビューしてしまいましたが、デビュー戦大活躍でしたね!DF強度が高く、またOFでも接触をおそれずリムに向かっており、期待以上かもしれません。これからますます楽しみです。


総括と所感

トレードの全体像を見ると、2nd Unitの点取り屋がKPJからボグダンへ、PGからスモールセンターまで幅広にこなす28歳のコアになり得る中堅枠がマンからベンシモンズへ、アップグレードされました。かつ、2巡目指名権が2枚増えたことから、うまくTDLを活用できたと言えます。

直近数年のクリッパーズのトレードのコンセプトは、"若さと(サラリーの)柔軟性"にありましたが、今回のTDLはボグダンの獲得という柔軟性は重視しつつもベテランを確保する動き(やタッカー処理の為のハイランド放出)だったので、winnowな動きだったと思います。

いまロスターを見て強く思うのは、「必要なピースはそろった」ということです。

これは、クリッパーズは213時代を通してなんらかのポジションが欠けてきましたが、ついにそれがなくなったと言いたい趣旨です。

つい先日まで、毎オフにポイントガードの不在パワーフォワードーの不在が指摘されており、昨季、ハーデンを獲得してようやくポイントガードの枠が埋まりました。パワーフォワードについては、DJを獲得し、その際フロントから「(明確なPF獲得は望んではおらず)1ガード、3ウィング、1センターというフォーマットを信じている」と発言があり、実際にDJやダンが相手PFにマッチアップすることで今季リーグトップクラスのDFを構築できたことから、今となってはPFが欲しい声も聞かなくなりました。

そして2ndUnitのプレイメイカー、ズバッチを下げた際のスイッチャブルなビックマンという、クリッパーズの難しいニーズを満たす選手としてシモンズが加入し、本当の意味で足りないピースが埋まったと思います。
ここまで本当に長かった。。。

シモンズの加入で、サンダーやセルティックスの5OUTに対応できるようになったので、カワイの調子さえ戻れば大きな欠点は見当たらないチームになると思います。このまま健康で突っ走るだけです。

とにかく、クリッパーズは今季TDLを有効に活用しました。どれだけ有効だったか、オールスター明けに示してくれるはずです。
新しい体制にはとても期待しています。


余談

さて、TDLの話題はここまでです。
ここからは変な話なのですが、「明らかに〇〇が足りない」という穴が無くなり非常に喜ばしい一方、私はなぜか同時に「カワイ政権のラストチャレンジがそう遠くないかもしれない」という考えがよぎり、なんだか切なくなっています。気が早い。笑

今のロスターで優勝が見えてこなければ、各ポジションをアップグレードするタイプのトレードが必要で、例えば、「ダンと1巡目指名権を放出して、3Pが40%入るダンを獲得する」「ノームを放出して、DFが強固で得点も取れる選手を獲得する」みたいなトレードが必要になると思います。

ただ、これは難しい。
一芸に秀でた選手を二芸に秀でた選手に変えるトレードはリスクも孕みます。素晴らしいツーウェイプレイヤーであるジョージも、POではゲーム3以降ルカイにファールドローされぬようマークを外されたことが記憶に新しいですが、体力面も含めて、攻守のスキルを40分間最大化することは非常に難しい。今季DF職人を多く獲得して強く思うに至りました。
その意味で、今季のような攻守の役割がある程度明確に分かれていて、その両方を司るのは若いズバッツという形が非常に収まりが良いと感じています。

それに、構造的なピース不足でないなら、心情的にも今のメンバーで頑張ってほしいとも思ってしまいます。だって、良いロスターなんだもの。ノームスタメンでいきたいよ。

このTDLまでは、「2ndのセンターが欲しい」などある程度ファンの共通認識がありましたが、今後はそうではなくなりそうです。

今後、クリッパーズはどうなっていくのか、最後に妄想を書きなぐってみようと思います。


フランク社長は、タンクを良しとせず、クリッパーズは毎期ファンに最高の体験を届けると話しており、おそらく明確な解体はしないと思います。バルマー社長も毎試合見に来て楽しんでおり、新アリーナ完成でこれから盛り上がろうという局面ですから、良いチームを常に維持することを望む気がします。

従って、カワイ×ハーデン時代からどう次世代にバトンを繋ぐかが重要になってきます。

まぁ、将来の指名権がないので、タンクをしても意味ないから当然ともいえます。ノンプロテクトで放出していますからね。

ジョージ放出の時点から、サラリーの柔軟性をかなり注視しており、特に2026年のオフに焦点を当てていることが昨年オフに指摘されていました。
指名権がないため、FAで選手を獲得するしか選択肢がないからです。

その為にサラリーを開けることを重視してきました。
現在のサラリーは以下の通りです。

25-26まで多くの契約が残りますが、26-27に大きく空きます。ボグダンのチームオプションを破棄したと仮定すると、26-27のサラリー合計は90M弱、25-26のサラリーキャップが154.6と予想されており、26-27はおそらく165M程度でしょう、となれば空きは165-90=75M。

DJ、ノームを25M程度で囲っていたとしても50Mの空きがあり、Max契約のスター1人分空いてそうです。

シモンズの延長契約がどうなるか次第でまたサラリーの空き具合は大きく変わりますね。彼を欲しがるチームは他にもいそうなので。。

予想するのであれば、カワイ・ハーデン体制で24-25をチャレンジ。その結果2nd Round以上に進み優勝の可能性が見える形になれば、ハーデンがPOを行使する前提で25-26もチャレンジ。そして、その後はハーデンの去就(残るならその契約金額)次第ではあるものの、26年のオフには大きな改革を行うと思います。

2026年夏には大物FAが多数出てきます。
2026 NBA Free Agents

私の独断で移籍可能性が全く無さそうな選手(今季移籍したFOXやドンチッチ、延長の為のサラリー策が報じられているJJJなど)を除き、また年齢的に26年時点で30歳以下(30歳11か月まで)の選手に絞り、何人かピックアップしてみます。

トレイヤング(PO)
ラビーン
エイトン
ハーテンシュタイン、
ウィギンス(PO)
ジョンコリンズ
アンファニーサイモンズ
アーロンゴードン
ナズリード
ギャフォード
コールアンソニー
ロバートウィリアムズ
ミッチェルロビンソン

もし動くならまずは年齢的にハーデンの後継者を探すと思われます。

一番理想的なのはトレイヤングでしょうか。一度ハーデンを体感してしまったので、もうPGがいないチーム作りが想像しにくいです。
今季、チームがまたWinNowではない動きをする中で、ヤング残留を不安視する声が聞こえるので(超可能性は低い選択肢の中で)可能性はある方です。26年にはダイソンダニエルズの延長もあるため、サラリー的にカツカツになる可能性もあります。

マンが行ったチームからスターを奪うんかい、というご指摘はごもっともです。笑
これはただの妄想なので。
ズバッツ、DJ、ノーム、シモンズなどと並べば強いのは間違いありません。

ついで、現在25歳のアンファニーサイモンズでしょうか。
チームには20歳のスクートと21歳のシャープというさらに若いガードコアがいて、サイモンズにまで大金を払いキープできない可能性があります。マジックが狙っているという報道もありました。
彼もまた、過去に新天地にいく可能性をほのめかしています。

クリッパーズに来る根拠は何もないので、完全な妄想です。
彼らほどの選手が市場に出れば争奪になり、取れる可能性は低いですしね。

ただ、フロントは壮大な野望を持っていると想像しています。
獲得するFAが若く次世代を任せられる選手であれば、それこそ契約最終年のカワイをトレードして指名権と有望な選手を獲得し、FA選手+トレードで獲得した選手をコアとして次世代に移行するムーブもありえると思います。そして新チームを稼働させる中で欠点を洗い出し、指名権でさらなる補強を行う、そんな動きもあるでしょう。


…とまあ、新しいチームが完成したばかりなのに何を言っているんだという話ですが、本当に「チームのピースが揃った」という謎の達成感がある、そんなTDLでした。

改めてですが、チームは今年、優勝を目指せるロスターだと思います。

オールスターのハーデン、ほぼオールスターのノーム、オールスターセンター相手でも負ける様子のないズバッツ、DFを牽引するDJやダン、チームを下支えするコフィーやバトゥム、新加入組のシモンズ、ボグダン。

そして昨年ALL NBA2ndのカワイ。調子を上がりきっていませんが、怪我予防でセーブしている様子も見られ、それはそれで悪くありません。既にギアを入れられた試合がいくつか確認できているので、POではやってくれると思います。
最後まで健康に、走り切ってほしい!

頑張れクリッパーズ!!!


とまぁここまでで今回は10,000字と控えめ。笑
今季あまり記事を書けていませんでしたが、とりあえず一つ出せて良かったなと。

相変わらず長いですが、最後まで読んで頂いた方、本当にありがとうございました。
引き続きクリッパーズを応援していきましょう。

それでは!

Mame

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