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日刊 かきあつめ

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駆け出しのライターたちが、(ほぼ)毎日更新していく共同マガジン。 ※最近は「月水金」更新となっております。 今回のテーマは「#1,000」です。
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2022年9月の記事一覧

もらう指輪を決めている女性が苦手

今回の日刊かきあつめテーマである「#指輪」と聞いて思い出した。独身ばかりが集まるの飲み会である女性が言っていた話だ。独り身の人たちが集まれば、自然と結婚の話にもなる。その時に結婚指輪の話題になった。 「私、欲しい結婚指輪が決めてあるの」 彼女はなぜその結婚指輪が欲しいのか、エピソードを語ってくれた。このままそのエピソードを書きたいのだが、いかんせん覚えていない。 まったく興味がない、というか、その話を聞きながら別のことを考え始めていたからだ。 (理想があるのは素敵なこ

左手薬指の大蔵省

今回の#日刊かきあつめのテーマは#指輪です。          *** 初対面でまず左手薬指を盗み見てしまう。それは私が結婚指輪なんてもちろん贈られたこともなく、主婦でもないのに年中手が荒れているという、そんな指輪に縁遠い人生を送ってきたから、ではない。 個人営業をしていたとき、先輩社員からアドバイスされたのだ。それは大学を出て初めての仕事で、英会話レッスンや語学留学商品を売るというものだった。商品知識や営業マインドの簡単な研修を受けた後、早々に現場へ放たれた。数字を作っ

私のちょっと残念な指輪遍歴

当時の私は焦っていた。真冬のディズニーランドで冷や汗ダラダラ。クリスマスプレゼントに彼氏からもらったピンキーリングが全然入らないのだ。第二関節を超えたあたりくらいで完全に止まっている。彼氏も心配そうな顔で「もしかして入らない?」と追い討ちをかけてくる。 あまりにそれ以上進む気配がないし、抜けなくなったらそれこそ大惨事なので「む、むくんでるのかな?」とぎこちなく笑いながら、指輪をそそくさとケースに仕舞う。我ながら苦しい言い訳だ。結局、日を跨いで試しても入らなかったので、無料で

はっぴいえんどへの誘い To The Happy End

ぼちぼち儲かってまっかぁ?   生きてるだけで丸儲け!   こちらは関西地方が由来だった気がする。最近たまたま耳にして、そうだそうだ〜という気持ちになる。   歳をとるにつれ、病気や近親者の死や社会で生き抜く苦労が重なり、生活に疲れたり、笑顔を絶やさず、なんてフレーズを忘れてしまう瞬間はどうしてもある。あー最近ツラいなあと思う瞬間があったら、生きてるだけで、まラッキー!って思ってしまおう。 今回の日刊かき集めのテーマは、#やさしさを感じた言葉 。   ◇関西気質 最近、

頑張り続けて疲れてしまったときに聴いてほしい曲

THE BACK HORNというバンドの歌がとてもやさしさに満ちていたので、先日、妻に紹介した。 THE BACK HORN / いつものドアを 妻にこの歌を聴いてもらったのは、次の一節を伝えたかったからだ。 彼女は幼少期にすこし厳しく育てられた影響で、普段から自分の感情を押し殺す癖がある(難しいのは、本人がそれを至って普通だと信じていることだ)。 だから、いままで頑張ってきた分、我慢してきた分、これからはわがままに生きてほしい。そう伝えたくて、この曲を紹介したのだっ

「あとは知らんで」と言えるのは

空港で待っていた両親とアメリカから帰ってきた兄の再会。 その様子を見た弟・諭(さとる)は、吐き捨てるように 「あとは知らんで!」 といってその場を離れる。 『拾われた男』というドラマのワンシーン。何気ない場面なのだけど、この「あとは知らんで」に優しさを感じた。この台詞の意図は諭と家族の冷めた距離感が伝わるので優しい言葉ではないのだが、優しいなあと思ってしまった。 今回のテーマは「#やさしさを感じた言葉」 我が家は仲の良い兄弟ではない、かといって悪くもない。自分はそんな

圧倒的な優しい世界。映画『サイボーグでも大丈夫』と『パーマネント野ばら』のすすめ

筆者にとって『#優しさを感じた言葉』で思いつくのは、ある2人の女性から紹介してもらった映画のセリフになる。 2人の女性とは、昔交際していた女性と、今の奥さんである。 思い返すと、この2人の献身的なサポートによって、筆者は鼻クソしか食べていなかった猿から最低限のモラルを有したサラリーマンへと、成長できたのかもしれない。 2人の共通点は「優しさ」であった。そんな彼女たちが勧めてくれた映画を紹介したい。 僕に映画『サイボーグでも大丈夫』を教えてくれた彼女は、優しい人であったも

手紙のすゝめ

先日、クローゼットの掃除をしていたら、昔、家族や親友からもらった手紙の束が出てきた。懐かしくなり、一通一通を読み返していたら、整理整頓どころではなくなった(掃除のあるあるですね……)。 私にとって、手紙は子供の頃から身近なものだった。 これまで誕生日や卒業、何かのお祝い等、特別な時は手紙をもらうことが多かった。特別な時ではなくとも、自分でお友達へ手紙を書いたり、もらう機会は沢山あった。そうそう、気の利いた手紙の折り方を練習したり、手紙用の可愛いメモ帳やシールを集めたりして