日本語 もっと楽しもう
今日のお昼頃前、Twitterの私のタイムラインに、フォローさせていただいているどなたかのリツイートで、中江さんの下のツイートが上がっていて、興味深く読ませていただいた。
こちらのツイートへの様々な方のリプライを見てみると、「有職(ゆうそく)読み」とい言葉が目についた。
恥ずかしながら、私は今日初めて、この「有職読み」というものを知った。
「有職読み」とは
「有職読み」とは、
日本において古来からの慣例に従って、漢字で書かれた語を特別な読み方で読むこと。
だそうだ。(下記より引用)
wikipediaをご参照いただくのが一番早いが、ざっくり言うと、歴史上の人物(歌人、有識者、政治家など)の下の名前の読みを、元々の訓読みではなく、敢えて音読みするときの読み方のようだ。
Twitterでの中江さんのお話に上がっている「伊能忠敬(ただたか→ちゅうけい)」を始め、両方の読み方で習ったことがある「藤原定家(さだいえ→ていか)」や木戸孝允(たかよし→こういん)、そしてあの陰陽師・安倍晴明(せいめい→はるあき・はるあきら)も。
wikipediaの「慣習的に音読みされる歴史上の人物の例」というところに表にしてあるものを見てみると、たくさんの「有職読み」が上げられていて、驚いた。
何らかの事情
本来の読み方とは違って音読みの呼び方がある全てが「有職読み」というわけではないようだが、
本来の読みが難しい場合や、何らかの事情によって称する必要性がある場合に用いられる場合が多い
という理由に、日本語文化の柔軟さというか幅の広さというか、そんな面白さを感じた。
有識者、知識人、文化人の間での、流行りみたいなものだったのだろうか。
「音が音読みになるだけで、ちょっと格好良く聞こえる」
「今までの自分と、少し違った人になれる気がする」
「敬意と親しみを込めるための別称(愛称)」
そういった部分もあったのだろうか。
何らかの事情を想像しているだけで、なんだか楽しくなってくる。
「言い間違い」→「言いまつがい」
Twitterでもテレビでも、「言い間違い、打ち間違い」に敏感に反応を寄せる人たちが多数いるのは、私も知っている。
でも、間違いを指摘する前に、その読み方を自分が知らないだけではないのかな?と思って調べて、言葉の奥深さを知るのもいいし。
言い間違えていたけど、そんな呼び方もなかなか面白いねとか、そういう風に思うだけで、イライラして人にケチをつけるよりも、ずっと楽しいのではないかな、と私は思う。
糸井重里さんのほぼ日刊イトイ新聞というサイトで、「今日の言いまつがい」というコーナー?があるが、昔から私はこれが大好きである。
私自身、「言いまつがい」「打ちまつがい」が本当に多い人なので、このコーナーにはとても救われるし、手放しで笑えて癒されるのだ。
日本語を楽しもう
私の「打ちまつがい」も、頻繁過ぎて、最近はスルーされ勝ちではあるが、たまに友人内で、その面白さを理由に採用されて、内輪ネタ言葉として定着することがある。
ちょっと嬉しかったりする。
偶然とは言え、私が産み出した言葉が、少人数とは言え、複数の人の中で使われるのだ。
なんだかすごい人になった気分だ。(大袈裟)
現代、有名人や女子高生などがインフルエンサーになって、毎年、様々な流行語が生まれているが、その精神は、平仮名が生まれた平安の昔から、きっと、ずっと続いているのだ。
言葉遊び、音の響きに意味を含ませたり、言い間違いや聞き間違いをもプラスに取り入れ、日本語を楽しんだ人により、変化してきたのが、そして、これからも変化していくのが、日本語文化なのだ。
クレームを入れている場合ではないのだ。
日本語が崩れる…と言っているあなた。
日本語とは、言葉とは元々、変化と進化を繰り返していくものなのだ。
もっともっと、日本語を、言葉を楽しもう。