おふとんより。
20時。
あ、もうこんな時間。
ぱぱぱが息子をお風呂に入れて、寝る支度をしてくれている間に私は大人のごはんを作る。
ぱぱぱにごはんできたよー、と声をかけて交代。私が息子を寝室に連れて行く。
ずっしり重いおしりを抱えて、ぷくぷくのほっぺにぴたっと自分の頬もくっつけてみる。ひんやり愛おしい。
今日もたくさん遊んだね。
大好き!
にこにこ笑顔がかわいいよ。
えーんの顔もかわいいよ。
全部大好きだよ。
おやすみ、と息子を布団に置いて、私も隣に横になる。
暗闇の中、むくりと起き上がる息子。
ビジーボードのバネを引っ張り始める。
びん!びん!
うんうん、しばらく遊んでから寝るとよい。
私は動かない。ひたすら寝たふりをする。
すぐに飽きて私の腕に顔をうずめる息子。
今日はなかなか早いね。眠かったかい?
また起き上がる。
今度は押し入れに向かって一直線。
そこは、もう今日は、やめてほしい。
おいでー、と声をかけると腕の中に戻ってくる。
なんだこの愛おしい生き物は。
よしよし、ねねしようねー、おやすみ。
おむつのおしりをぽんぽん。
寝るポジションを探してもぞもぞする息子。
顔の上に乗ってごろんと転がって落ちる。
えっえっえっと笑ってもう一回。
じっと私の顔を見つめて、髪の毛を引っ張る。
痛いよ、やめて、と囁く。
今日はすんなりやめてくれた。よかった。
私の体をよじ登って反対側へ。
うん、そっちで寝るパターンあるよね。
まままを乗り越えて強く生きていくのだよ。
またすぐ戻ってくる。
と思ったら顔の上に顔。
そこで寝るのか、あごの骨がみしみしいってるよ。まあよい、ほっぺ気持ちいい。
ほっぺはすぐに離れる。
なんだ、気持ちよかったのに。
顔が近づいてくる。
「おー、おーおー」
あ、ちゅうですか?もしかして。ドキドキ。
一度だけ、不意打ちでちゅうされた甘い記憶。
ひゃっ
よだれ。
おい。
そのまま顔の上をずりずり。
アラフォーのまままは老化を気にしてお肌擦らないように気を遣っているのだよ。すごい擦るじゃん。
おむつのおしりが顔の上にきた、と思ったら、むちむちの太ももで鼻と口をふさがれる。
しぬしぬ。
ぷはっと息をつくと、今度は足。
頬を、目を、口を、蹴られる。
いいのいいの、君のかわいい足になら蹴られても。
そのままお腹の方へ去っていった。
そろそろ動きが鈍ってきた。
ふくらはぎのあたりで落ち着いている。ちょうどいい圧が心地よい。
完全に眠るまで、足は抜けない。
「うこー、おー、じー」
昨日はここで私も寝落ちした。
今日は手づかみ食べのチキンナゲットを作ろうと思って、お肉をもう解凍しちゃってる。絶対寝られない。眠らないようにスマホをポケットに忍ばせてきた。
明るくならないように布団に潜ってnoteを開いてみる。
ダッシュボード。
え、そんなにたくさんの人が見てくれてるの?
もぞもぞ。
おっと。
画面を消して寝たふり。胸の上まで戻ってきた。
またごろん、と転がる。
というようなことを毎晩繰り返している。