ママになった記念日に川の字の幸せ。
先週末は息子くんの誕生日。
母が息子くんの誕生日プレゼントに、ベットを買ってあげると言うので、母と2人で県外に暮らす息子くんのところへ長距離ドライブ。
「そう言えば、当たり前だと思ってたけど、ママ(母)ってさうちのアパートに、引っ越しの日以外で一回も来たことなったよね?」と私の大学時代の話に。。。
当時、私の通う大学は、1年生は教養部に所属し、学部に関係なく自分が身につけたい教養の授業を履修して、2年生から専門分野の授業が始まる仕組みになっていました。
私の工学部は本学キャンパスとは別のエリアにあったので、2年生になるとまた引っ越しをしなければいけませんでした。
工学部キャンパスの街に引っ越した私。
1年生までの畳敷きの古い女子共同アパートから、ピカピカのフローリングの床のアパートになり、ベットを買うことにしました。
初めての一人っきりでの大きな買い物。
家具屋さんになんて一度もひとりで入ったことがありません。ドキドキしながらベットを見ていると、店員のおじさんが近寄ってきました。
「いらっしゃいませ。ベットをお探しですか?」
今考えると当たり前だけど当時の私は大人扱いされ敬語で話してくる年上の店員さんにおっかなビックリ!!
『あぁ私も大人になったんだ!?』
ベットの下に空間があるタイプか、下が収納になっているタイプか。。。
暫く悩んでいた私に店員さん
「下があいていれば、掃除機がかけられますよ。あいていないとかけれませんからねぇ」と話しかけてくる。
『へぇ~。大人の人って、当たり前のことを最もらしく屁理屈言って、ベットを買わせようと企むのかぁ』と、内心で感心し・・・。
大人扱いされる『こそばゆさ』と、まだ子どもだと思って、言いくるめられそうになっている『はがゆさ』と、何とも言えない気持ちになった、まだまだ大人一歩手前の私だった。
息子くんがニトリでベットを悩んでいる間に、そんなことを思い出し、懐かしさに浸っていると、暫くして息子くん
「決めたよ。これがいい!」
「どうしてこれなの?」と尋ねると
「何となくこれがいい!」
何とも息子くんらしい理由。笑。
そんな感覚、インスピレーションを大切に生きている息子くんのことを、何だかたくましく感じた。
これなら悪い大人に言いくるめられることもないだろうと、クスッと笑う。
私がママになって19年目の記念日。
息子くんの街で評判のケーキ屋さんで買って来たケーキに火を灯す。
母が野菜庫と間違えて、冷凍庫に入れていたケーキのイチゴがシャリシャリと音を立てる。3人で大笑いした。
夜は母と息子くんに挟まれて、息子くんの狭い狭いアパートに川の字になって眠る。
右を見て
息子くんのまだあどけなさの残る寝顔。
寝ている隙にこっそりと、よしよし。頭を撫でる。
「大きくなったねぇ。ここまで元気に生きていてくれて、大きくなってくれてありがとう。大切な大切な息子くん」
左を見て、皺は増えたけれど昔と変わらずほっとする母の寝顔。
「私のことも、息子くんのことも、心から可愛がって大切に育ててくれてありがとう。ずっとずっと元気でおってね。大切な大切なお母さん」
つながっていく日々の幸せと。
つながっていく大切な命。
幸せな、幸せな。ぬくぬくあったかぁい夜でした。。。