良いとこみつけ。
『ペアレントトレーニング』
アメリカで開発された、適切な子育てのやり方を学ぶ、親支援プログラム。
私はこの内容をベースに子育て講座や講演会をすることがよくあります。
いつのことだったか・・・。
まだうちの息子くん達が小さい頃、はじめてこの『ペアレントトレーニング』と聞いた時、何だかあまり良い印象を持たなかったわたし・・・。
何だか、「子育てには正しいやり方があるんだぞ!悪いやり方をしているお前はそれを学ぶべきだ!」と言われているような。。。
もや~っと胸の内に広がる、何とも言えない苦くて良くない『感じ』を受けたわたし。
私が「子育て支援を専門家としてやっていきたい!」と考えて臨床心理士の専門職大学院に社会人入試で入ったのは、息子くん達が1才と3才の頃。
乳飲み子を抱えながらも、どうしても『今』やりたかった。
『今』子育て中の私だからこそできる、子育て支援をしたい。そう考えた私がずっと大切にしてきたことは『当事者性』
去年の春、息子くん達は巣立ち、別々に暮らしている。
少し子育てが一段落した『今』
当たり前に「ペアレントトレーニング」を講座で話をしている私。
いつか感じたもや~っとした『感じ』は、私の財産。
ママさん達の感じる違和感や罪悪感や後悔や・・・色んな気持ちを抱えながら、日々子育てを頑張っているママ達を『感じ』とれる為に、忘れてはいけないと大切にしているこの感覚。
今日は保育所の参観日の後の、保護者向け講演会のお仕事でした。
お題は『ほめてのばそう!ほめ方のコツ』
ペアレントトレーニングを基本に、「良いとこみつけ」が上手になって、「ほめ上手」になることがこの講座の目標。でもこれは表向き。
私の裏の目的は・・・。
ママ・パパが自分の「頑張っている」ことや、自分の「出来ている」ことを自覚できること。
そして「自分ってなかなかやるじゃん!」と自分自身を認めて、自分自身をほめられるようになること。これが私がいつも目指している目標。
ワークをしながら会場みんなで共有していく。。。
子どもが食器を運んでくれるのは、ママが「わぁありがとう。助かったよ」と感謝の声をかけてくれた証拠。
子どもが出来なかった縄跳びを根気強く練習できたのは、パパが「○○すごいな。頑張ってるなぁ」と応援してくれていた証拠。
子どもが小さなきょうだいと一緒に遊んでくれたのは、ママが「○○ちゃん優しいね。ママも安心してご飯が作れたよ」と喜んでくれた証拠。
『今』子ども達が「出来るようになったこと(好ましい行動)」は、『これまで』ママやパパがお子さんに温かい眼差しで声をかけてきた結果。ママ・パパのおかげ様。
あなたの想いを受けて、子ども達はすくすく、すくすく大きくなった。
『今』どんな声をかけて関わっていくかは、『これから先』の子ども達がどんな風に大きくなっていくのかに繋がっていく。。。
ママ・パパが日々の関わりの中で育てている、子ども達と私達の『未来』
うちの母が育ててくれた『今』の私の良いところ。。。
私にはとても負けず嫌いなところがある。
母は「かこちゃんは本当に負けず嫌いじゃねぇ」と、いつも私の負けず嫌いを笑い飛ばして面白がってくれていた。
そして私は想う存分、負けず嫌いな『わたし』を謳歌してそれを活かして苦難を乗り越えてきた。
中学生の頃、病気で何ヶ月も学校に行けなかった。「誰にも可愛そうだなんて思われたくない。勉強だけは負けてたまるか!」と、授業に出なくともテストの点数を落としたことはなかった。
高校生の頃「この高校から国立大学入学は無理だ」と笑い飛ばした先生に腹を立て、先生に「私は絶対に行きます!」と言い張り、一人で受験勉強に打ち込み大学に進学した。
大学生では学年トップの同級生と、土木学会の発表会場が一緒になった。「成績でかなわなくてもプレゼンでは負けてたまるか!」と、その会場の新人賞を勝ち取った。
「負けてたまるか!出来ないと決めつけられてたまるか!」
「わたしはわたしの強みを活かして、世の中に貢献するんだ!」
母が面白がって、肯定してくれて、褒めてくれた。母に伸ばしてもらったわたしの「良いとこ」これを強みに生きてきたし、これからも生きていく。
『今』その声かけや眼差しが、子ども達の幸せな未来に繋がっている。
答えや成果がなかなか見えて来ない子育て。だからこそ、大切な日々の関わり。
あなたの強みを活かしたあなたらしい子育て。
子どもとあなたの「良いとこみつけ」一緒に見つけるお手伝い。
今日出会えたステキなママ・パパと、『あなた』に感謝。