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日本史授業脚本「23 明治初期の対外関係」

国内の「御一新」について詳しく説明してきましたが、それと並行して近隣諸国との外交関係も重要なファクターです。

「欧米から学び近代化する方針」を立てた明治政府ですが、アジアとの関係も重要です。特に清と朝鮮については長年の付き合いもあり、ここからの関係性について話しておかないといけなかったのです。

しかし、「中華思想」の国と「事大主義」の国ですからね。いきなり「一緒に欧米を目指しませんか?」と誘ったところで乗っては来ないですね。それどころか、「日本は欧米に魂を売った下等な国」みたいに蔑まれるほど。

アヘン戦争でイギリスにコテンパンにされた清と、まともな統治もできず清の属国のような形で存続している李氏朝鮮なのに・・・。特に朝鮮は江戸時代に日本へ朝貢しているのに、その自信はどこから来るんだという感じです。

まあ、清と朝鮮のことはとりあえず置いといて、大事なのは「ロシア」です。列強の一つで日本とは国境を接していて、いつ襲われてもおかしくない相手ですからね。

ロシアに植民地化されないために、北海道の開拓と統治を最重要課題と考えた政治家たちが「樺太千島交換条約」を結びます。

その政治家とは「黒田清隆と榎本武揚」の二人。ちなみに上の写真は「榎本武揚」です。

この二人、箱館戦争では敵同士でした。でも、新政府軍のボスだった黒田清隆が、敵の大将の榎本武揚の助命を嘆願し、新政府のメンバーとして推したんでしたね。「榎本を処刑するような政府なら、俺は頭を丸めて抗議する」と言って坊主になったくらいです。

敵だった二人が「北海道愛」で共鳴し、親友となって北海道開拓のために尽力したなんてすごいことですね。そんな感動を授業の中で伝えられたらいいと思います!

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