「Hand in Hand」
「手に手を取って」「手をつないで」「協力する」などの意味を持つ、何度も口ずさみたくなるこの言葉の響きがとても好きだ。
自分一人でも、左手と右手を取り合うことができる。
試してみるといいと思う。
両の手が重なりあうとき、触れられているのか、あるいは触れているのか。
その境目は極めて曖昧で、そしてなめらかだ。
ここで考えてみる。
なぜ、Hand "in" Handなのだろうか?
"in"にはどのような意味が込められているのだろうか、と。
"in"も様々な意味がある。
よく用いられるのは、何かの「内側」という意味だろうか。
内側があるということは、外側があり、そして、その境界があることを前提にしているように思われる。
しかし、Hand in Handにおける"in"は、内と外が曖昧だ。
そこには、「互いが互いを包み込む」あるいは「重なりが一致している」という、やわらかなニュアンスがほのかに香る。
響きは香り、香りは響き。