抗がん剤治療で眉毛やまつ毛が抜けたら、実際のところどんな道具を使うといいのか解説します。
このページでは、がんや脱毛症向けの専門美容室ディピアで実際の患者さんたちから寄せられた質問に、美容師さんと看護師さんが回答しているディピアチャンネル内の動画と内容をまとめたコラムです。
今回のテーマは 「抗がん剤治療で眉毛やまつ毛が抜けちゃった時、どうしたらいいの?」 です!
動画の下に内容をまとめた解説コラムがありますので、こちらもご覧ください。
抗がん剤治療による眉毛・まつ毛の脱毛とは?
抗がん剤治療を受けていると、薬の種類によって 髪の毛だけでなく、眉毛やまつ毛も抜ける ことがあります。特に治療が長期化する場合や、強い薬を使う場合は、眉毛やまつ毛の脱毛が進行しやすいです。
女性だけでなく、男性にとっても深刻な問題で、 顔の印象が大きく変わってしまう ことが悩みの種になります。例えば、接客業に従事している男性が、眉毛やまつ毛がなくなったことで「怖い印象を与えてしまう」と上司に指摘されたとご相談を受けたこともあります。男性も悩んでいます。
このように、眉毛やまつ毛がなくなると、どうしても顔の輪郭がぼやけてしまい、元の自分とは違う印象になりがちです。そのため、眉毛やまつ毛が抜けた場合の対策を知っておくと、日常生活を少しでも快適に過ごせます。
対策その1:メガネで自然にカバーする
メガネ
メガネの選び方ポイント
セルフレームタイプ:プラスチック素材で太めのフレームが眉の印象を和らげます。
大きめのフレーム:目元全体をカバーして、自然に目立ちにくくします。
ダテメガネ:視力に関係なく、ファッションアイテムとして取り入れることができます。
メガネがあれば、眉毛を描くのが苦手な方でも安心です。眉毛を多少描き損ねても、メガネがうまく隠してくれます。
対策その2:眉毛シールで手軽に再現
眉毛シール
眉毛シールの特徴
種類が豊富:太めの眉や細めの眉、濃い色や薄い色など、用途に合わせて選べます。
簡単に貼れる:水で濡らして転写するだけなので、不器用な方でも安心。
持ちが良い:1回貼ると数日間は剥がれにくく、メイク直しの手間が省けます。
ただし、眉毛シールは 眉毛が完全に抜けている状態でないと貼れない ため、部分的に眉毛が残っている場合は、パウダーやペンシルを使って描く方が自然です。一般的に、抜ける抗がん剤が3−4ヶ月で終わる方は、このシールは使えないケースがほとんどです。買うのは、後でもいいかもしれないですね。
対策その3:眉毛スタンプやテンプレートで手軽に描く
眉毛を手軽に描きたい方には、 眉毛スタンプ や 眉毛テンプレート も便利です。特に眉毛が薄くなり始めた段階や、形を整えたい時に役立ちます。
使い方のポイント
眉毛スタンプ:眉毛の形がスタンプになっているので、ポンと押すだけで眉が完成します。忙しい朝にもおすすめです。
テンプレート:クリアファイルを眉の形にカットしてテンプレートを作成すると、自分にぴったりの眉が描けます。眉が残っているうちにテンプレートを作ると、後々便利です。
眉毛を描く時のコツ
美容師の家永さんからのアドバイスです!
眉山から描く:眉尻の山の部分から描き始めると、自然に仕上がります。
力を入れない:強く描くと不自然になりがち。パウダーでふんわりと仕上げるのがおすすめです。
フェイスパウダーで下準備:描く前にフェイスパウダーで眉周りをサラサラにしておくと、メイクが崩れにくくなります。
まつ毛が抜けた時の対策
まつ毛が抜けると、目が光に敏感になったり、ホコリが入りやすくなったりします。そんな時は ダテメガネ や 保護メガネ で目元を守りましょう。特にUVカット機能があるメガネは、目を保護する効果も期待できます。
最後に:無理せず、身近なアイテムで工夫しましょう
眉毛やまつ毛が抜けると、見た目の変化に不安を感じることもありますが、身近なアイテムや工夫で対策できます。眉毛が抜ける前に 写真を撮っておく と、後で描く時の参考になります。
自分に合った方法で、日常生活を少しでも快適に過ごせるよう工夫してみてくださいね。