これから自分を手に入れる人の詩
アメリカの詩人Kayleb Rae Candrilliさんの詩「 During my top surgery consultation, my partner says to the doctor, tell me what you will do to their veins」を訳しました。
トランスジェンダーの、これから男性になろうとする人の詩です。
乳房を取るという身体を削って自分に近づくことが他者を剥き出してしまう詩で、レトリックが少ないのがとても痛切でした。
最後の三連がすばらしかった。
詩はこうあってほしい。
原文は
http://tinderboxpoetry.com/during-my-top-surgery-consultation-my-partner-says-to-the-doctor-tell-me-what-you-will-do-to-their-veins-runner-up
から
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私の胸オペの診察中に、先生は胸の血管をどうするのかと、パートナーが医師にきいた
Kayleb Rae Candrilli
そして真実に到達する回答はなかった
血流についても私を愛してくれるこの男の子についても。
真相は、私が眠っているうちに、私の心臓に
直にのるものすべてが焼灼されるだろうということ。
おきてきたことたちは難解だ
あなたがありのままに受けとめられると
したら。私がおそれているのは
パートナーが
私の血液と対面すること
だって私はおきてきたことたちを愛しているから。
未来について私たちが話すとき、私の未来の胸は平らで
私の未来の裏庭とおなじ。私たちが植えるのは
レモンの木、そして木は
冬でものびる。