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新たな10年をむかえて −『Subject to Change: Trans Poetry & Conversations』を読みながら(3)
敬体で書くのをやめた。人に教えることを意識した文章として読まれるのではないかということと、文末の制限の厳しさから文章の速さが落ちるからだ。 さて、正月からずっと書いているこのエッセイは、自分がこの10年でやりたいことを考えている。 そのなかで、自分の2010年代を振り返るにあたり、どうして私は自分と異なるジェンダー、性的志向をもつ人の詩に強く惹かれ、翻訳しているか、を考えている。 前回では自分の身体の弱い違和を視点として書こうとしていた。でも、青葉はるなさん ( htt
新たな10年をむかえて −『Subject to Change: Trans Poetry & Conversations』を読みながら(2)
前回から、私はアメリカ合衆国のトランスジェンダーの若手詩人のアンソロジー『Subject to Change: Trans Poetry & Conversation』(Sibling Rivalry Press, LLC ,2017 以下『Subject to Change』)を紹介しつつ、2020年代にやりたいことを書いています。 いきなり何日も間を空けてしまいました。本当はプルーストを読む人みたいに毎日つづけたかったので、戦略の見直しにせまられています。 さて、『S
新たな10年をむかえて −『Subject to Change: Trans Poetry & Conversations』を読みながら(1)
あけましておめでとうございます 2020年は改めて、現時点の自分を規定する状況と行動について理解を深め、受け入れ、自覚的に生活したいと思っています。そしてそのために、noteは質よりも量を増やして更新したいと思っています。つまり、不器用でいよう、ということです。 私は私をめぐる状況と行動について、昨年一年間、私は矛盾を感じていました。 状況とは、日本国籍を持ち日本で生活する無宗教のシスジェンダー男性として生活すること。言葉をかえると日本国における最強のマジョリティの利益
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