朝起きると知らない部屋にいた。
でもベッドは同じだ。布団もまくらも同じ。
部屋は違う。ビルの一室のような何もない空間。
この部屋にあるのはベッドだけだ。
ほかには何も無い。
おれは考えた。
どのくらいの時間が経ったのかわからない。
この部屋に窓は無く、白い壁が周りを覆っている。
部屋の中心にベッドが置かれている。
床は白いセラミックタイルでワックスをかけられたように光っている。
昨日寝たのは何時だっただろう。
そもそも今日は仕事なのか、休みなのか。
記憶があいまいだ。
時間も分からない。
部屋は昼間のように明るい。
この部屋の明かりの発信源を探すが見当たらない。
もしかすると夢なのかも知れない。
現実とはかけ離れた世界にいるような気がする。
もう一度、眠ろう。
そうすればこの状況から脱出できるかもしれない。
おれはまくらに頭を預け、目を閉じた。
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