応援 ~大切にしている人へ~
僕が10年以上支援している方がいる。
なかなか正面から、本音を言えないからこの場を借ります。
ありがとう。とても。
「10年以上」の中に職場を1度変えている。でも、関わりをやめようと思ったことはほぼない。(「ほぼない」と書いたのは、一瞬でもムカッとしたり、職場の代表と意見が合わなくて「もういい!!辞めてやる!!」と思ってしまったことはあります。)
僕としては、人生の先輩であり、お互いに大切な存在。得意なことも、苦手なことも理解していて、厳しいことも言ってくれる。
介護職として特別養護老人ホームで働いていたとしても、最初出会ったときは、重度障がい者で、人工呼吸器を着けている人の支援は初めてのことだから、さすがに支援できるか不安。でも今は、重度障がい者とは思わずに、単なる障がい者として接しています。
でも、最初から本人からの丁寧な指導により、何とかできるようになり、半年後には支援の内容も細かくなってきました。
支援をしていく中でも、ストマをつけたり、褥瘡に悩んだり、一人暮らしを始めたり、車いすを変えたり、と変化は色々がありますが、変化がないのは、これと言ったらできるところまでやる「本人の覚悟」「本人の決意」です。
相談員として悩み込んで、なかなか思うように支援に入れなかった時も、我慢強く、ただ待っていてくれました。だから、僕も本人の気持ちを待ちます。
僕が前職を辞める理由の一つに「相談職に専念してもらいたいから、ヘルパーの支援をやめるように」と代表から言われたこと。当然、やめる気はなく、「続ける」と言い張っていたのですが、この方が入院した時に、さすがに相談しようとした時には、それも無視。
このことが退職の決め手でした。
「あー、これはだめだ」と。
出会ったころと比べて、身体の動きにくくなってきたり、言葉がほんの少し聞き取りづらくなってきているのは間違いありませんが、「どうしたらうまくできるのか」「次はこうしよう」「あれをやってみよう」と常に考えて、向上心があり、挑戦し、前に進んでいるのは、身体のことを考えると心配してしまうときもありますが、魅力があり、尊敬しています。
また、本人が一生懸命生活しているから、支援者もそれに一生懸命応える。もちろん「できること」「できないこと」はあります。でも、それはそれとして、利用者は支援者にストレスがかからないように、支援の内容を組み合わせている。人との接し方を考え、言いたくないことを言うこともあるし、言いたいことを堪えていることもあると思う。
そんな僕も、電話口で泣いてしまったことがあります。お互いに話をして、思いを言い合いました。そして、
僕がいかに大切にされているか、相手をいかに大切にしているか、
を改めて感じることができました。
今も支援を続けていますが、今でも間違ったり、ダメなところは指摘してくれます。相手のすべてが分かるとは言えませんが(ヘルパーとして関わっているのは、人生のほんの一部であり、僕の知らない人生がある)、自分が関わっていく中で「ともに考える」ことをしていきたいですし、「使命感」「責任感」ではなく、本人と共に色んな社会を感じて、色んな経験をして、色んな達成感を感じていきたいと思っています。
何でも言える支援者というのは難しいかもしれませんが、
これからもよろしくお願いします。
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なお、本人にはコラムに書いたことは伝えてあります。
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