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『海に眠るダイヤモンド』第1話を観て
金髪にピアスの神木隆之介君!!
しかもホスト!!
そして、謎の金持ちの年配んの女性宮本信子。
現代ドラマかと思ったら、長崎県端島、通称軍艦島の過去に舞台は移る。
炭鉱の島として活気があった時代。
なるほど、これは端島=軍艦島の話だったのか。
それで、海に眠る「ダイヤモンド」=石炭ね。
無人の軍艦島の写真しか見たことがなかったので、人が生活している島の景観はとても興味深い。
僕の母方の地元が佐賀県佐賀市で、自分も佐賀市内で産まれたが4歳で関西に出てきたのでほとんど記憶がないところにきて、佐賀と長崎は同じ九州とはいえ全く違う生活圏なので、やはり興味深い。
端島はとても小さな島で南北に約480メートル、東西に約160メートル、外周がわずか1.2Kmで、土地がないため住宅は鉄筋コンクリート(RCA造り)の建造物に住居も娯楽場も生活に必要な施設が集められているところがまた独特の雰囲気を醸し出している。
(密集度合いがどこか香港も想起させるような)
しかも、この時代東京でも鉄筋コンクリート作りの住居はなかったらしく、端島が日本初だというから驚き。
そんなこともこのドラマを観るまで知らなかった。
ところで、この作品は映像もいつものテレビドラマぽくない印象でどこか映画ぽいというか。
脚本は野木亜紀子さんなので面白くない訳がないだろうし、
なんといってもキャストが豪華なこと。
主役は神木隆之介が現代と過去の二役。
そして、現代編で玲央に救いの手を差し伸べる(のか?)謎の女性いずみを演じるのが宮本信子さん。
連ドラに出るのもとても珍しいのでは。
さらに脇役というのはもったいないほどのキャスト陣。
國村隼、斎藤工、さだまさし!、沢村一樹、中嶋朋子、杉咲花、美保純、尾美としのり、土屋太鳳、池田エライザ、他続々。
とにかく豪華だ。
TBS、力入ってるなぁ。
ストーリーは現代の東京(かな?)の繁華街と過去の端島の話が交互に進む。
現代編のいずみとホストの玲央の関係は?
どうも、いずみは訳あって玲央をサポートしようとしているように思える。
早朝、道路で酔いつぶれる玲央にいずみが声をかける
「人生変えたくないか?ここから変えたくないか?」
過去の端島編では、端島で生まれ育った鉄平が炭鉱夫の父と兄の金銭サポートを受けて大学を出て島に戻ってきて炭鉱で勤労課職員として働く。
鉄平は島の外に出てはじめて、島で生まれ育った人間が外の人間からは蔑んで見られていると知った事実にショックを受け、父の反対を押し切って島で働くことを選ぶ。
父はそのことを知っているから息子の鉄平は島から出してやりたかったのだろうが。
鉄平がつぶやく。
海の底より下の地底の底の底で真っ黒になって石炭を掘って、
でもそれは踏みつけられるためじゃない。
何やら訳ありで、宝塚の歌手だったという触れ込みで端島に流れ着いて女給として働くリナ。
しかし鉄鋼会社のお偉いさんに「たかが端島の女給如きが」とバカにされたことに腹を立て歯向かったため職を失い、島を出ていこうとする彼女に鉄平が言う。
「人生変えたくないか?ここから変えたくないか?」
うむ、やはりリナは若き日のいずみではないのか。
だから玲央を誘ってちゃんぽんを食べに長崎へ行った後、軍艦島の観光船に乗ったものの、島を目の当たりにして感情が溢れ出てきて島には立ち入れなかったのだろうか。
この後、何か哀しい過去が描かれるのだろうか。
ドラマの冒頭、過去の端島のシーンで1955年とキャプションが出ていたような。
とすると、端島が閉山するのが1974年なので、それまでの20年間の歴史をこれから鉄平とリナを中心に描いていくのだろうか。
端島=軍艦島についてはどんな過去があるのか全く知らないけれど、それはいわゆる日本の各地でも起きていたであろう炭鉱により栄えていた町が衰えていく歴史よりも、もっと重たいものがあったのかもしれない。
夕張も筑豊も、その他日本に1,000以上もあったという炭鉱町の歴史とはまた違う何かが端島にはあるのだろう。
閉山とともにそこに住む人がいなくなり、廃墟と化した建物が島ごと打ち捨てられているのだから。
いずにせよ2話が楽しみです。
<了>