予想通りの大傑作だったよ! 『ザ・クリエイター/創造者』
*ネタバレしないようにしているつもりですが、それでも少し内容について書いていますので、未見の方はご注意ください。
今日は有休を取って、午前中に1本、昼食を挟んで午後からもう1本、2本立て行ってきましたよ。
だって、最近の大作映画の上映時間って長いんだから。
さて、1本目の映画は『ザ・クリエイター/創造者』です!
2023年製作/133分/G/アメリカ
原題:The Creator
配給:ディズニー
監督、原案、共同脚本:ギャレス・エドワーズ
音楽:ハンス・ジマー
キャスト:ジョン・デビッド・ワシントン、ジェンマ・チャン、渡辺謙、etc
配給ディズニーだったんですね。
音楽がハンス・ジマーていうだけで、既にSF大作の香りがします。
上映前から予告編が結構ヘビロテされていたので、気になっていた映画です。
"ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー監督 最新作"
というのがキャッチに使われていたんですが、僕もそれを見て
「これは期待出来るかも!!」と内心思っていました。
『ローグ・ワン』結構好きだったんですよね。
スターウォーズ新三部作より全然良かったかもしれません。
そして予告編、冒頭から核爆発のシーンと共に出てくるコピー
「核を爆発させたのはAIでした」
キターーー!
ターミネーター前日譚「AI 対 人類 最終戦争」みたいなやつか!?
しかし、少し様子が違うようでもあります。
「人類最大の脅威は、天使のような"少女"だった」
んん?どういう話だろう。
俄然興味が湧いてきますよね。
でも、この「人類最大の脅威は、天使のような"少女"だった」というキャッチは明らかにミスリードですよね。
やってくれたな配給会社、ていう感じです。
まぁ、そんな期待感を持って行った訳ですが。
やっぱり最高でした!
舞台は2065年くらいだったかな(メモってないので不確か)のニューアジア
という、東南アジアのどこかの国。
今のChatGPTなんか比べ物にならないくらいAIが進化しているシンギュラリティがきっと通過した後の世界。
AI(というかAIロボット)が人間の仕事を奪うために(という人間側の説明)ロサンゼルスで核爆発を起こしたことで、欧米を中心とする西側世界ではAIは人類の敵とみなされていて規制をかけることになり、
一方、ニユ−アジアではAIと人類が共存しているという、まるで東西冷戦時代のようにテクノロジー進化に対するイデオロギーの違いで世界は分断している。
そして物語はAIを徹底的に排除して破壊するために西側の軍隊(まぁアメリカなんだけど)がニューアジアを襲撃するという話。
物語の詳細はここではこれ以上は書かないですが(多分、上に書いたこともそんなに核心には触れていないので大丈夫かと)。
ニューアジア=東南アジアの国にアメリカ軍が攻めてくるって、ベトナム戦争を少し思わせたり。
ニューアジアとはいえ、東南アジアの感じなのだけど町の風景では、至るところで日本語の看板があったりして、監督ひょっとして日本大好き?
と思って調べてみたら、「この作品は日本へのラブレター」って確かに言ってたみたいです。
エンドロールも英語と日本語の両併記だったんですよね。かなり珍しい。
ラストは予想を裏切ってかなり感動してしまいました。
そして少し泣いた。
最初はAIと人間の最終戦争(後)の物語、みたいなものを想像していたけれど、それだけではないドラマがメインで、
人類とかAIとか関係ないよね?ていう、
これってつまりは人種の違いなんてないというメッセージであって。
しかも、ターミネーター的世界観とは真逆で、
気がついたら人類側でなくAI側の方に感情移入してしまうなんて。
人間ってやっぱり欲望とかがあるから争いが起きるんだなぁ、って。
音楽もクラシックなロックが印象的に使われていてですね、
最初に主人公を乗せた戦闘機(?)がニューアジアに行くシーンで爆音で入ってくるまさかのRadioheadの"Everything In Its Right Place"。
ちょっと鳥肌モノでした。
役者の皆さんもよかった!
アルフィー(AI)の子役の女の子、予告編ではふーんて感じだったんだけど、
だんだん感情や表情を表すようになってきて、最後なんて。。。。
本当に素晴らしい演技でした。
これからどんどん出てくるんでしょうか。
マヤ役のジェンマ・チャン、やっぱり素敵ですね。
とてもいい!
彼女の演技がもっと観たい。
そして我らがケン・ワタナベ(渡辺謙)、今作は出ずっぱりですよ。
素晴らしい。
主役のジョン・デビッド・ワシントンも売れっ子になりましたよね。
うん、今作もよかったですが、全部同じようなキャラなのが少し気になるかなぁ。
なんといっても、最優秀賞は監督のギャレス・エドワーズ!
彼はやっぱりすごいんじゃないでしょうか?
今作は原案と共同脚本も担当しているし。
壮大なSF活劇なんだけど、単なるSFモノで終わっていない。
この後、大化けする作品が出てくるのを期待したいです。
ギャレス・エドワーズ、覚えておこう。
<了>
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