『美歯須八重歯100日合宿』
美歯須八重歯100日合宿
皆知っているようで意外と知られていない
主催者からの完全招待制で
参加者には
赤紙ならぬ黄紙が届く
ランダムに選ばれる老若男女
拒否権はない
職のあるものは辞し
家庭のあるものも容赦なしに省みず
参加するのが通例
改めて言う
美歯須八重歯100日合宿は
本当に辛い
初日はお昼頃にのんびり集合して
紅茶とクッキーをいただきながら
自己紹介がてらの座談会
翌日は早朝5時から
荒波押し寄せる岩場に素潜り8時間
その翌日は
昼まで寝かせてくれたと思えば
すきっ腹に浴びるほどの芋焼酎を飲まされたあと
マルセルプルースト『失われし時を求めて』を読破の後
感想文
もちろんフランス語で
そんなこんなで時が過ぎ
現在に至る
実は今日で67日目
初日には28人いた仲間も
いまでは6人
気づけば身体中に生傷と
いくつかのタトゥー
明日の鍛錬は
ええと
午前中に全身脱毛の施術を受けて
午後は司法試験の過去問を5年分解き
夜はピアノでジャズの即興演奏
と
盛りだくさん
明後日は
プロボクサーとのスパーリングを36ラウンドこなした後
マグロの解体ショーからの海鮮ランチ
午後は万葉歌詠みの会
夜は早めに床に入る
家族の元を離れて
はや数ヶ月
実はとんでもない費用がかかっているともきく
誰が負担しているのか
99日目に至っては
いったん全員しぬらしい(マジで)
100日目は復活して(各自)
カラオケ大会がフィナーレ(熱唱)
辛いけど
ときには楽しいこともある
何度もやめようと思ったけど
共に頑張る仲間たちのおかげでここまで耐えている
そんな
美歯須八重歯100日合宿
修了したらめでたく
美歯須八重歯が
美歯寿八重歯になるともいう
で
いいから早く誰か
この100日合宿の意味とか
美歯須八重歯
そもそもこれの読み方とか
そういうの訊いてこいよ
なあ