断想:なぜBBAはスーパーで商品をべたべた触るのか
著名な作家であれば即炎上となるであろうタイトルも、無名の手に綴られればどうしようもありませんね。
ご存じの方も多いと思いますが、BBAはババアの略。そしてスーパーで商品をべたべた触るのは、BBAに限らず年配者に多い行動だと思ってます。にもかかわらず、わざわざタイトルを「なぜ年配者は~」とせずに「なぜBBAは~」としたのか。BBA属性の方々には非常に申し訳ないのですが、そのほうがおもしろいと思ったからなのでありますゆるしてください。
命題に戻ります。
なぜスーパーの店先で、まだ買ってもいない、カゴにも入れていない商品をべたべた触るのか。もちろん吟味なのはわかっています。ただ、他人様のことを考えれば、色味だとかだいたいのツヤなんかで生鮮食品などはわかるし、出来あいの惣菜だってこっちのコロッケのがデカいななんてのは見りゃわかる話ですよね。じゃあなんで触るのか。しかもワンタッチ、ツータッチのみならず撫でまわすように…。
長年の分析の結果、きょう私はひとつの仮説に辿り着きました。
あれは、指で試食をしているのです。
コ口ナ禍も影響してか、いやたぶんそのだいぶ前から、スーパーの試食って少なくなっていると思いませんか?幼少期は試食目当てでスーパーに行くような卑しいガキでしたが、近頃じゃまともに食指が動くようなスーパーもありません(友達を誘って通ってたら、そのお母さんからうちの母親にクレームがきたのは内緒)。
また話題がそれました。
スーパーで撫でまわされている商品の数々。あれは試食されているのです。にんげん、BBAともなると、指先に舌のような味覚があって、もはや指先で味わい腹を満たすことが可能になるのです。
もっともそれは、試食が全盛期のころには持ち合わせていなかった、あるいは潜在的にもっていても表面化していなかった技術でしょう。
指先での試食、それは人類のなかでもとりわけ、スーパーマーケットを棲みかにしていると言っても過言ではないBBA人種がここ数十年で会得した近代的狩猟術なのです。
文中「食指が動く」という表現を用いましたが、いまや現代社会は高齢化とともにまさにその状態が進行しているのです。不景気で試食そのもののコストを削られ、コ口ナ禍が後押しし、試食文化は廃れました(たぶん)。そんななか、おい不衛生だなという行為が横行したのはなんとも皮肉な話でございますね。
じゃあ日用品とか服とかもべたべた触ってるBBAはなんなんだよ!?
あぁあれは赤ちゃんと同じ。まだ指の味覚が不十分だからなんでも触っちゃうわけ。