【感想】映画『ベルファスト』|何も知らずに観て欲しいと思った理由
※微ネタバレ? ストーリーについてはあまり触れていませんが、まっさらな目で本作を観たい方は、鑑賞後にぜひ読みにきてください!
職場の先輩に勧められていたことを思い出し、重い腰を上げ観てきました映画『ベルファスト』。
本日は11過ぎに起床。家から一番近い上映館を調べ、雨の中「ユナイテッド・シネマ浦和」へと向かう。浦和に来たのはかなり久々。
結論から言うと、最高の映画でした!
98分という短くも濃厚な上映時間。美しいモノクロ映像で写し出される街並みとそこで暮らす人々の暮らし。テンポよく進む物語にはいっさいの無駄がなく洗練されていた。
そして少年バディがかわいい。とにかくかわいい。まじでかわいい。
『ベルファスト』は、俳優や監督など多岐にわたる活躍で知られるケネス・ブラナーが、自身の幼少期の体験を元にして描いた自伝的作品で、第94回アカデミー賞で作品賞、監督賞ほか計7部門にノミネートされ、脚本賞を受賞している。
本作の舞台となるのは、1969年北アイルランドの首都ベルファスト。
そこで起こる「カトリック」と「プロテスタント」の争いに巻き込まれ、生活を変えざるをえなくなった人々の様子が少年バディの視点で描かれている。
「カトリック」や「プロテスタント」、「北アイルランド紛争」などの言葉を耳にしたことはあっても、詳しく説明できるという人は多くないだろう。
ちなみに僕も、「ルター(毎回ルソーと間違えそうになる)がカトリックの腐敗に嫌気がさして宗教改革して生まれたのがプロテスタントだったかな」くらいの認識だった。
しかし、映画を見るうえで多少は知識があった方がいいだろうと思い、映画館に向かう電車の中で調べてみたところ、カトリックとプロテスタントには以下のような違いがあるらしい。
なるほど。そして宗派の違いによって「北アイルランド紛争」に発展したというわけか。
ざっくりとだが背景を調べてから観たので、物語の展開を理解するのにそれほど苦労せずに観ることができた。けれど、僕はそのことを少しだけ後悔している。
というのも、映画本編は終始少年バディの視点から描かれており、バディにとっては「カトリック」も「プロテスタント」も、よく分からないものなのである。
もしも前提知識を持たずに観ていたら、大人の身勝手な紛争にわけも分からず巻き込まれたバディの気持ちにより強く共感できたのではないか。そう考えると、電車の中で下調べをした自分が恨めしい。
なのでこの映画は、一度映画を観た後に調べて理解を深め、その後もう一度観ることをお勧めしたい。
とここに書いても、この記事を読んでくれる人はきっと、映画をすでに観た後の人だと思うのであまり意味がない気がするが⋯⋯。
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