産業と技術革新（イノベーション）の基盤づくりについて
技術革新（イノベーション）は、SDGsの達成に向けた重要な推進力となっています。企業、政府、研究機関が連携し、持続可能な社会の実現に向けて技術革新を推進していくことが求められています。
本日は、産業と技術革新（イノベーション）の基盤づくりについて簡単にご紹介します。
SDGs9における技術革新（イノベーション）の位置づけ
産業と技術革新の基盤づくり（SDGs9）では、イノベーションが持続可能な産業化と経済成長の鍵として位置づけられており、以下の点が強調されています。イノベーションは、経済発展と環境保護の両立を可能にする重要な要素として認識されます。
・研究開発の促進
2030年までに、イノベーションを促進し、研究開発従事者数を大幅に増加させることを目指しています。
・産業セクターの科学研究促進
特に開発途上国において、産業セクターの科学研究を促進し、技術能力を向上させることが重要視されています。
イノベーションが他のSDGsの目標達成に果たす役割について
イノベーションは、SDGs9の基盤づくりだけでなく、他の環境問題への対応や社会課題の目標達成にも貢献します。再生可能エネルギー技術の開発による気候変動対策や、医療技術の進歩による健康・福祉の向上などがあります。
・環境問題への対応
再生可能エネルギー技術や省エネ技術の開発により、気候変動対策に貢献します。
・社会課題の解決
医療技術の進歩や教育へのICT導入により、健康・福祉や教育の質の向上に寄与します。
・経済成長の促進
新産業の創出や生産性の向上により、持続可能な経済成長を支えます。
SDGs9の達成度スコアが高い国は
達成度スコアが高い国は、主に先進国、特に北欧諸国が上位を占めています。
フィンランド
デンマーク
スウェーデン
ノルウェー
スイス
また、アジアからは韓国とシンガポールも高いスコアを獲得しています。
日本も2022年のSDGs達成度ランキングにおいて、目標9は達成済みと評価されており、比較的高いスコアを獲得しています。
SDGs9の達成度スコアが高い国の共通点について
SDGs9の達成度スコアが高い国の共通点として、下記の５つが挙げられます。スコアが高い国々は、持続可能な産業化と技術革新の基盤づくりに成功していると言えます。
①先進国であること
SDGs全体の達成度ランキング上位は主に先進国、特に北欧諸国が占めており、これらは経済的基盤が整っており、技術革新に投資する余裕があります。
②研究開発への投資をしていること
高スコアの国々は、研究開発に多くの資金を投じています。例えば、フィンランドやスウェーデンなどの北欧諸国は、GDPに占める研究開発費の割合が高いことで知られています。
③強固なインフラ整備を保有していること
上位の国々は、質の高い信頼できる持続可能なインフラを有しています。特に、通信インフラの整備が進んでおり、多くの人々がインターネットにアクセスできる環境が整っています。
④環境に配慮した技術の導入に積極的であること
また、SDGs9の達成度が高い国々は、クリーン技術や環境に配慮した産業プロセスの導入に積極的です。フィンランドのヘルシンキ市は2035年までにカーボンニュートラルを目指すなど、先進的な取り組みを行っています。
⑤イノベーション促進政策を実施していること
産業セクターの科学研究を促進し、技術能力を向上させるための政策を積極的に実施しています。
