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「風の音にぞ驚かれぬる」1000年の時を超える、古と接続する【僕の考えたこと】

今日朝起きて、窓をあけた瞬間、さわやかな風が頬を撫でた。

秋来ぬと
目にはさやかに見えねども
風の音にぞ
驚かれぬる

僕の一番好きな短歌である。
作者は平安時代前期の歌人で、三十六歌仙の一人にも称されている藤原敏行。平安時代前期に勅撰和歌集として編まれた『古今和歌集』に収められているうちの一首である。

現代語訳:「秋が来たと、目にははっきりとは見えないけれど、爽やかな風の音で(秋の訪れに)はっと気付かされたことです。」

今年も秋が来た。季節の変わり目ははっきりと決まってはいないのだけれど、感じることはできる。
僕は毎年、この瞬間を楽しみにしている。

平安時代、藤原敏行もこの秋の訪れの感動を歌にした。
その感動と共鳴した瞬間、僕は約1000年の時を超える。
古と接続する。

この感動を伝えたくて僕は文章を書いているのだなと実感する。

しっかりと大地を踏みしめて歩いていこう。





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