経験していない人の意見が一番フラット
こんにちは。
牧 菜々子です。
何かをやろうとする時。
誰の意見を参考にしますか?
おそらく、それをやったことがある人に話を聞くのではないでしょうか。
ところが、それを「やったことがない人」に意見を聞くことも、同じくらい大事なのです。
どうしてかというと、経験していない人の意見が、一番フラットだからです。
経験者はみんな言うことが違う!?
経験者に話を聞くと、「人によって言うことが違う」ということが起こります。
すると、聞くほうは、混乱するのです。
さらに、経験した人というのは、良い評価も悪い評価も、実際よりも強調する傾向にあります。
経験者の意見は強調される
「それをやったことがある」ということは、それだけコストがかかっています。
労力や、時間や、お金を費やしている。
そして、人は、自分がコストをかけた場合、実際よりも「良い」とひいき目で評価してしまう習性があるのです。
これを、「保有効果」といいます。
だから、経験者に聞くと、「すごくいいよ!」と、実際よりも強くおすすめされたりするのです。
悪い評価はますます悪く強調される
逆に、悪い評価についても同じです。
人は、自分がコストをかけたものに対して、期待外れだと、2倍以上の怒りを感じるようにできているのです。
これは、「人は得をした喜びよりも、損をした悲しみのほうが、2.25倍大きい」という心理法則によるものです。
つまり、経験している人は、良い評価はますます良く、悪い評価はますます悪く、強調して伝えることから逃れられないのです。
やったことがない人の意見が一番フラット
私たちが、経験者の意見を聞けば聞くほど混乱するのは、人の習性として仕方がないのです。
だから、「経験していない人」に話を聞くことが、大事なのです。
経験していない人は、コストも費やしていないので、実際よりも強調された意見を言うことがない。
評価が、一番フラットなのです。
「やったことがない人に聞いても意味がない」と思われるかもしれません。
しかし、「混乱状態を打開してくれる」という、大きな価値があるのです。
やったことがない人に、「どう思う?」と聞いてみる。
そうすると、「難しそうじゃない?」と言うかもしれないし、「いいね!」と言うかもしれない。
経験していない人というのは、時として、的確なことを言います。
経験者の意見に混乱したら
今は、誰もが、新しいことを始めるタイミングです。
もし、「経験者は人によって言うことが違う」ということに、混乱してきてしまったら。
「やったことがない人」の意見も、聞いてみてください。
良いほうにも悪いほうにも肩入れがない、フラットな意見。
それがきっと、突破口になってくれるはずです。