仕事を自分ごとにさせて人を伸ばす
後輩に仕事を指示するとき、どのような指示の仕方が望ましいでしょうか。
例えば、「会議用の資料を用意してもらいたい」とします。
・ここにあるデータを10部ずつ両面印刷して
・左上ホチキス留めをして
・会議室の各席に置いて
などと細かく指示を出したら、おそらく後輩は思い通りに動き、仕事はスムーズです。
指示の仕方としては、望ましいと思います。
しかし、このような指示の仕方を続けていると、後輩は自分で考えなくなります。主体性のない指示待ち人間を作ってしまうのです。
一度、細やかに丁寧に教えられた方法を繰り返す後輩もいますが、これもまだ惜しいところです。成長がないからです。
どんな小さな仕事でも、その一つひとつは、成長のチャンスです。後輩が成長するか否かは、先輩がどのように仕事の指示をするかに懸かっています。
まずは、仕事を自分事にさせることが大切です。
そのために、後輩自身にその仕事のゴールを描かせます。
PDCAで言うと「P」の部分の話です。PLANは非常に重要です。
PDCAとは
P・・・Plan(計画)
D・・・Do(実行)
C・・・Check(評価)
A・・・Action(改善)
先に挙げた例の場合、指示した先輩が設定していたゴールは「出席者が会議に集中してもらう」こと。
そのために、資料を受け取る人がストレスなく、資料を配布する手間を省くよう仕事を指示しました。
ですが、ほとんどの場合、先輩は指示する際にそのゴールまで伝えていません。
後輩はよほど推察力が豊かでなければ、気づかずにその仕事を終えます。
推察できない後輩は、いつまでたっても成長しません。
後輩の成長を考え、指示する際に、
1)後輩本人がその仕事を「誰のため」「何のため」に行なうのか、ゴールを描かせます。
そして、もっと自分ごとにしてもらうために、
2)自分のどんな成長になるのか。誰にどのように評価されたいか、想像してもらいます。
私は、仕事に目醒めてからは常に「この仕事によって、関わるあの方がこんなふうに変化し、素敵な日々を過ごせるだろうな」と、最初にイメージを膨らませます。
そして「誰よりもいい仕事をするね!」と言っていただけるように工夫します。
実際にそう言われなくても問題ありません。そのように思っていただけるような取り組み方を自分に課することが大事だと思うのです。
すると、一つとして同じ仕事はないと気付きますし、毎回、自分の成長を感じます。
だから、仕事に飽きないし楽しい!
後輩にもそんな経験をしてもらうために、過保護に手取り足取り指示をするのではなく、自分ごとと捉えさせることです。
次の仕事は、先に後輩本人にその仕事を「誰のため」「何のため」に行なうのか、ゴールを描かせます。
そして、自分のどんな成長になるのか。誰にどのように評価されたいか、想像してもらいます。
さらに、手段については理由も含めて後輩に聞いてみてください。それよりも良い方法があったら、タイミングを見てアドバイスしてください。
とにかく、先に行なうのは、本人にゴールを描かせることです!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?