(59)年守る(としまもる)
「家守る ささやかに守る 年守る」
30代の頃、俳句をかじったことがありました。
結婚した年の師走の拙句です。
「年守る」は大みそかの季語。
除夜の鐘をききながら、家族でこたつ(!)を囲み、
一年無事で過ごせたことに感謝しつつ新しい年を迎える、
そんなイメージでしょうか。
その頃は、父とささやかな家庭を築いた母に習って、
私もそんな風に歳を重ねていくのだろうと、漠然と思っていました。
ところが、です。
20余年の間に、この句の「ささやか」の意味が大きく変わってしまった気がします。
ささやかだったのは、「家庭の在り方」ではなく、
「家庭の主婦としての役割を果たす割合」となってしまいました。(笑)
「達者で留守が良い」のは夫もですが、お陰様で私も同じく。
いつだったか、「世界の名景」という写真集に、
それぞれ、もしくは二人で訪れた土地のまったく同じ場所で撮った写真を貼り付けて
ワインを片手に夜遅くまで話していたことがあります。
デンマーク、ポーランド
リオデジャネイロ、サウジアラビア
スペイン マドリッド、アンダルシア
パリ、ローテンブルグ
プロヴァンス、ブルージュ
アルジェリア
エジプト
カナダ
イングランド
ベネチア、フィレンツェ
ニューヨーク マンハッタン
これは、写真通りではなく北京
これもリオ
(因みに、ウエディングドレスの私の隣の女の子は式に列席してくれた先輩のお嬢さんです)
夫は、商社で石油が出る国にプラントを建てに行く部署にいましたので、
(ご参考まで ※プラント業界 honcierge.jp/articles/shelf_story/9658 )
本の世界でしか知らない国、イスラム圏・〇〇スタンと名の付く国々・南米・ロシア中欧東欧等々の話や、
ビジネス周りのエピソードを聞かせてもらい、
好奇心をかなり刺激してもらいました。
そういえば、彼も「涸れない泉を見つけた」人だったと、
灯台下暗しよろしく、今更気が付きました。
彼とその「戦友」たちの話も、支障のない範囲でいつかご紹介させていただきますね。
時々いただく彼らの欧州生活情報など興味深いものが多いので。
さて、そんな彼が買ってきてくれた出張土産の中で
私が特に好きなのはこの3つ。
その1 昔ポルトガルの植民地だったアンゴラで画家本人から買ったと言うこの絵。
その2 アルジェリアのオアシスの町ウアグラで現地の人から買った砂漠の薔薇(昼夜の温度差で砂漠の砂が固まり、バラのように結晶化したもの)
その3 南アフリカのヨハネスブルグで買ってきたと言うこの美人さん。
アクセサリーや服飾小物を夫に選んでもらう発想はなく、
好きなものは自分で選んで買える範囲で自分で買います。
最初からそうだったわけでく
旦那様にサプライズプレゼントをしてもらう友人の話は
いまだに羨ましかったりもしますが。(笑)
ただ、うちの場合は、
その種のことで自分を喜ばせるのは自分自身で、
彼からは、私の知らない世界を教えてもらい、
経験したことのないことを経験させてもらっている、
それで十分幸せだし、深謝しています!という境地に辿り着いた、という感じでしょうか。(笑)
個性はまったく異なる二人ですが、
旅の相棒としては
彼の友人を加えて3人、いいチームです。
makipatricia.blog.fc2.com/blog-entry-52.html
来年こそ、久しぶりに地図を片手に新しい感動を味わいに機中の人となれますように。
皆さまもくれぐれもご自愛されて良いお年をお迎えくださいませ。
来年も引き続きよろしくお願いいたします。
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