【本】『英語教師のための「実践研究」ガイドブック』
大学院の教育学研究科に在学していた私は、「絵本の原作と翻訳を比較することを通してものの見方を育む英語教育の実践」を研究していた。
そのなかで出会った本がこちら。
田中武夫・高木亜希子・藤田卓郎・滝沢雄一・酒井英樹 (2019) 『英語教師のための「実践研究」ガイドブック』.大修館書店
この本は第二言語習得に関わる授業で先生に勧められて購入していたのだが、後に質的研究の勉強会で先ほどとは違う先生にも勧められた。
つまり、いろいろな視点で学びのある本と言えよう。
実践研究とは
第1章で書かれていることを紹介する。
私は、小学校での教員歴が20年ほどあり、その間数えられないくらいの公開授業や何回かの研究授業を経験した。担任でもあったので国語や社会といった教科での研究授業も経験しているのだが、英語専科になってからの研究授業がとても苦しかった。なぜなら、英語科の専任教諭は自分ひとりだったため、立案から実施までをひとりで行なっていく必要があったことと、このような実践研究の理論やセオリーを学ぶことなく、経験がないまま行なっていたからである。
この現状理解のために必要な視点もここに書かれている。自分が小学校教諭の時にこの本に出会いたかったと思う。(まだ出版されてから3年ですが…なかったね、その頃、この本)
いえ、当たり前といえば、当たり前なんだけど、言語化されて可視化するとほんとそれ!と思う。そのために、校内研究とか一生懸命にやってきたはずなんだけど、なんというか、必死に取り組む中でこの大前提を忘れがちだったりすると思う。
ということで、この第1章を読んで、もうこの本が気になって仕方なくなってしまった。
校内研究・実践報告・学術研究と実践研究の相違点
1ページ目を読んで小学校教諭だったころの校内研究を思い出していた私は、読み進めるうちにこの見出しに驚く。
校内研究と何が違うんや…。
これがなんともわかりやすい表にまとめられていたりする。
校内で研究に関わる分掌の先生にもおすすめな一冊である。(ただし、英語教育が主たる題材)
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