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誰かの正解でなく、私の正解を見つける『アート思考』

「美術は、いま、大人が最優先して学びなおすべき教科」

最初からこんな文章が目に飛び込んできて、正直、ちょっと不安になりました。

今回ご紹介する本は、末永幸歩さん『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』ですが、私は13歳の頃から、美術が大の苦手科目。

もはや、私の中では「美術=暗記科目」という図式が出来上がっているほどでした(つまり、試験の時だけ頑張る科目の位置づけ。本当にごめんなさい!)。

小学生の頃は、それなりに絵を描くことが好きだったのに、中学生になってからは「もう、好きじゃない自分」がいて、

大人になってからは、話題のアートを観てみても「これは、一体…?」と、フリーズすることも、しばしば。

そんな、”ザ・美術音痴”の私が、今回ご紹介する『13歳からのアート思考』。

一言でいうと、私みたいな人にこそ、ぜひ手に取って頂きたい本です!

タイトルに『アート思考』とあるけど、「今の時代を、どう生きるか?」というお話につながるほど、深く、そして、温かい本です📚

誰かの「正解」を見つけることだけが上手な大人

「美術は、いま、大人が最優先して学びなおすべき教科」

冒頭でご紹介した文章の背景には、私を含めた大人たちの「自分だけのものの見方・考え方を喪失している(ことにも気づいていない)」現状がありまます。

例えば、こんなこと。

・話題の企画展で、絵画を鑑賞した気分になる
・高評価のお店で、おいしい料理を味わった気分になる

ハッとしました。

なぜなら、まさに、これは私自身の話だったから。

中学生だった13歳の私は徐々に大人の階段をのぼっていき、

いつしか、空気を読んで、誰かの「正解」を見つけることだけが上手な大人になっていたんだ、と気付いたのです。

自分のものの見方で、正解を見つける

では、本書で紹介している『アート思考』とは、いったい何でしょうか?

自分の内側にある興味をもとに
自分のものの見方で世界をとらえ
自分なりの探求をし続けること

つまり、自分だけの正解を知っているということなんですね。

※※※※※

ここで、この本の中で私が特に大好きな文章をご紹介します💡

✔数学が「太陽」を扱うのだとすれば、美術が扱うのは「雲」

明確で、唯一の答えが存在する数学が「太陽」だとすれば、

美術は、空に浮かぶ「雲」のように形を変えて、一定の場所に留まらない、という例えです。

「自分なりの答え」は、雲のように大きさや形が定まらず、また、見る人や時代が異なれば、変化していくものなんですね。

自分なりの「雲」をつくる力

さて、「変化の時代」と言われることが、当たり前の世の中になってきました。

特に、2020年は「変化に対応できる人だけが、生き残っていく」と実感された方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

「このままでは、いけない」

私自身、漠然とそう思ってはいたけど、どう動いたらいいのか分かっていませんでした。

だけど、『13歳からのアート思考』を読んで思ったのは、自分なりの「雲」をつくる力が、その答えの一つなのではないか?ということです。

「誰かの正解」ではなく、「私の正解」を導く力が求められているのだと実感しました!



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