韓国のエッセイ本。
本を読んで、心が「凪」状態になることがあります。どう表現するのがいいか難しいけど、「凪」が一番しっくりきた。水の呼吸は使えない。
つまんなかったとか、共感できなかったとか、なんか冷めたとか、そういうことではない。
むしろ共感しすぎているのかもしれない。
心に波風立たず、無風な感じ。穏やかな状態。
同じ共感した時でも、激しく心を揺さぶられて、興奮状態になることもある。こっちの方が多い。
そういうときと凪るときと何が違うのか、自分でもよくわからないけど、今回読んだ本は「凪」でした。
これです。
この本はきっと、何度も読み返すだろうなと思います。
スルスルと言葉が入ってきて、サラリと読めました。
大きな感動はなかったけれど、なんか、読んでると落ち着く。
共感できるっていうのは、自分を肯定してもらえた気になるのかも。だから落ち着くし、安心するんだろうなあ。
この帯に書いてる通り、毎日走り続けて、疲れ切っていたんですよね。
だから帯に呼ばれたけど、その通りの本でした。
毎日走り続けて疲れ切ってる人には、救いとなるんじゃないだろうか。
たまにクスりと笑えるところもよかった。
日本の漫画が何個か引用されてたりして、韓国の人が書いてるってことを忘れる部分が多かったな。
最近、韓国のエッセイ本が、本屋のいい場所に積んであるのをよく見ますね。
パステルカラーにゆるい絵柄、印象的なタイトルと帯。
個人的には、疲れ切っている今の心境にピッタリきて、とても気になります。
こないだ「死にたいけどトッポッキは食べたい」も読んだけど、もう一冊、すでに読みました。
これは絵が多くて、半分絵本みたいな感じ。
絵がとてもかわいい(*´꒳`*)癒される。
疲れた時にまた眺めたいなあと思う一冊です。
今やこういう韓国のエッセイ本だけでワンコーナーできてたりしますね。
韓国ですごく売れたのを日本語訳したものらしいけど、日本でも売れてるのかな?
3冊読んでて、韓国社会って日本と似てるけど日本よりキツそうだな、という印象を受けました。
それと読んでて思い出したのが「風の時代」っていう言葉。
よくは知らないけど、去年の年末で、時代が変わったんですよね。「土の時代」から「風の時代」へ。
こういう本が受け入れられるなら、本当に今、時代が変わろうとしてるんじゃないかという気がしました。
今までの価値観が廃れて、今までとは全く違う価値観を持つ人が増えていくのかもしれない。
個人的には今までの時代に馴染めなかった人間なので、新しい時代大歓迎と思っているのですが。
私は今までに4人の上司から「りかさんは新しい時代の人だよね」って言われたことあるんですよね。
あ、また言うそれ?って感じですよ。
これは、褒め言葉半分、嫌味半分なんですよね。間違いなく。なんなら100パーセント嫌味かもしれない。
たまに母に愚痴を言う。
まーた新時代言われた、という話をしたら母が、「あんた、それ担任の先生にも言われてたよ」と。
まじか。
「新しい時代の人」と言われ続けている私です。
いよいよやってきた「新しい時代」に、期待せずにはいられない。
でも自分の身近に目を向けてみると、依然として「土の時代」の価値観が猛威を振るってるなあと思うんですよね。
本当に変わっていくのかな?と疑問に思う。
希望としては、変わっていってほしいけど。
「こう生きるのが普通なんだ!」っていうのではなく、個性をお互いに認めて、みんなが少しずつでも生きやすい世の中になればいいなあと心から思います。
だけどそれは、もう少し先の話な気がする。
きっとまた、近い将来、心がささくれだって、嵐のように乱れる事があるんだろうなあと思う。
そんなとき、この本たちをまた開いて、「凪」の心を取り戻したいと思います。
水の呼吸が使えたらいいけど、使えないから本を読む。
水の呼吸水の呼吸ゆうてるけど、私は蛇柱推しです。
以上です。