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2024年 アイアンマンジャパンみなみ北海道レポート 準備編(競技)


はじめに

レース編に引き続き、準備編です。
旅自体の手配やトランジションに預ける荷物、補給など。
私はかなり心配性なので、楽天家タイプの人にはそこまで参考にならないかもしれません。
長くなりそうなので、競技以外と競技部分に記事を分けます。
この記事は競技部分。

絶対に必要

大事なことなので前の記事と同じ内容を再掲載。

これは間違いなく、「アイアンマン複数回経験者」です。
1回ではなく複数回なことがポイントです。
過去の事例を元にその場の最適解を導き出してくれるからです。

国内レースとアイアンマン(少なくとも今回のアイアンマン)では、勝手が違います。
特にトランジションエリアで受け取るバイクギアバッグやランギアバッグは何を入れていいか戸惑います。
アスリートガイドも決して親切とは言えない内容構成になっているので、アイアンマン経験者がいるかどうかで精神的な安定が大きく変わってきます。

私自身、他者とのコミュニケーションが苦手だから一人でもできる競技が好きなのに、今回ばかりはそうも言っていられませんでした。
どんな手段を使ってでも、必ず経験者の方と繋がるようにしましょう。

同行させていただいた皆様、この場を借りて改めてお礼申し上げます。
この感謝を私が次の人達に返していければと思っています。

ギアバッグとパーソナルニーズバッグというアイアンマン固有アイテム

これ、画像があったほうがわかりやすいのですが画像あまり撮ってませんでした。しかも競技後ホテルで捨てちゃいました。申し訳ない。

唯一あった画像。ランギアバッグをT2に引っ掛けたところ。T2のバイクラックも兼ねている。

アイアンマンでは、国内レースのトランジションエリアに当たるところにはバイク本体しか置けません。これはかなりの戸惑いポイント。
ちなみにバッグとは言いつつただの弱弱なビニール袋。すぐに裂ける。コンビニのビニール袋のほうが丈夫なレベル。もう破くの前提でいきましょう。
破けたことによるペナルティは無し。

バイクとランに必要なアイテムは「バイクギアバッグ」と「ランギアバッグ」にそれぞれ入れて、前日に預けます。ランギアバッグは当日もOKでしたが、当日朝に余計な手間を増やすことはないので、前日に預けましょう。

国内レースであれば手荷物預かりコーナーに渡すようなアイテムも、「ストリートギアバッグ」というバッグに入れて、競技後に受け取ることになります。これは流石に当日預け入れ。

アスリートガイドを見ると、各バッグに自分のナンバーシールを貼ることになりますが、ナンバーシールの説明書きとバッグの形状が合っていません。
大会運営側に確認したところ、番号さえわかって、両面に貼られていれば貼り方は自由とのこと。
来年は改善されているのだろうか。

バイクギアバッグ

バイクに必要なものを入れます。なにせ、バイクラックにはバイクしか掛けられません。
スイムアップ後にゲートを通ると、そこはバイクギアバッグ置き場になっています。
鉄パイプで組まれた洗濯物干しスペースみたいなイメージで、自分の番号のところに前日自分で引っ掛けます。
ここ注意点なのですが、屋外なので雨ざらしになります。
濡れたら困るものはビニール袋に入れてからギアバッグに入れましょう。

私がバイクギアバッグに入れたものは
・ヘルメット
・ビンディングシューズ
・靴下
・タオル
・ワセリン
・アームカバー
・レッグカバー
・予備のコンタクトレンズ
・鎮痛剤(イブ)
・ビニール袋
・ゴミ袋(ウェットスーツ入れる用)
ポイントはヘルメットもビンディングシューズもギアバッグに詰める必要があるところです。

ちなみに、今回タオルより下に書いたアイテムは使いませんでした。
バイクギアを出した後のバッグにウェットスーツやゴーグルといったスイム用品も仕舞う必要があるのですが、どうせ砂でバッグも汚れるのでビニール袋に入れるなどせずそのままウェットスーツをぶっこみました。
タイムを狙っていなければこのあたりも丁寧に処理して良いと思います。

アームカバーとレッグカバーは、結局もう1ペア持っていっていたものをスイムの段階でドライスーツと合わせて着用していたため、スルーしました。
このあたりは当日の気温との相談になります。寒すぎる可能性がある場合は、バイク前に乾いたカバーを着用するほうが良いと思います。

ランギアバッグ

これもバイクギアバッグと同様に雨ざらしになるのでアイテムはビニール袋に入れましょう。当然ランニングシューズを入れておくわけなので、濡れたら終わりです。

このバッグに終了したバイクギアも入れることになります。トランジションの際には破くつもりでヘルメットとビンディングシューズをぶっこみましょう。

私がランギアバッグに入れたものは
・ランニングシューズ
・ゼッケンとゼッケンベルト
・予備のコンタクトレンズ
・予備の靴下
・鎮痛剤(イブ)
・ビニール袋
でした。
結局ランニングシューズしか使っていません。

アイアンマンのゼッケンはランパートだけつければOKです。ですのでランギアバッグに入れておけばOK。
これも国内レースとの大きな違いですね。

ここまで見ていただいて分かっていただけたと思いますが、ギアバッグというアイテムが存在するだけで、持ち物自体は通常の国内レースと変わりません。

パーソナルニーズバッグ

これは個人的に使い所が難しいと感じました。
バイクの途中のエイドステーションとランの途中のエイドステーションで、それぞれバイク用のパーソナルニーズバッグとラン用のパーソナルニーズバッグを受け取ることができます。つまり、各周回時に1回受け取れる自分用ボーナスアイテムみたいな感じです。

前述のギアバッグには入れていない、途中で必要になるかもというアイテムを入れます。
入れるものとしては
・補給食
・上着
・常備薬
・コンタクトレンズや眼鏡といった予備の視力矯正アイテム
・夜用のヘッドライト
等が考えられるでしょうか。

私はバイクギアバッグは無し。
ランギアバッグにはウィンドブレーカーだけ入れましたが、結局ピックアップしませんでした。
タイムを狙っている場合は、特に寒さを感じることは無く、不要だったからです。

バイクで後半だれてしまいそうな人や、ランパートで歩いてしまうといった人はウィンドブレーカーが有ったほうが良いと思います。
ランが夜の18時を過ぎる予定の方は、今回のアイアンマンジャパンみなみ北海道ではライト必須になりそうです。
ダイジェスト映像を見た限り、かなり暗かったように思います。

補給食系も結局エイドステーションがかなり充実しているのでいらない気がするな……と。
固形物が欲しい人は、バイクのベントーボックスのスペースを圧迫したり、ランで持ち運ぶのは難しかったりするので利用するのも有りかもしれません。

ストリートギアバッグ

ようするに大会後の着替えや、スイム開始前の時間に持っていたものを仕舞うためのバッグです。なので少し大きめです。
帰りは前述のギアバッグも受け取ることになるので、ストリートギアバッグ+参加賞リュックの2つで帰るのがセオリーかなと。
パーソナルニーズバッグの受取は競技翌日固定です。

私がストリートギアバッグに入れたものは
事前に仕舞ったものとして
・携帯電話
・少額のお金
・帰り用の靴
・着替え(絶対に長袖の上着も準備!)
競技開始前に仕舞ったものとして
・参加賞でもらった折りたたみリュック
・ワセリン
・サンダル
でした。
一応どら焼きをも入れていったのですが、フィニッシュした後におにぎりとパンが配られるので、不要だった気がします。

補給

朝ご飯

・ホテル横のLAWSONで買ったシャケおにぎり3種類
・ホテル横のLAWSONで買ったSAVASのプロテイン15gのバナナ味
・前日の試泳までの待ち時間にセイコーマートで買ったべこ餅
同じ味のおにぎりを買ってはいけないという決まりはない。

スイム

・味の素が配ってくれるアミノバイタルのジェル(アミノショット)。青いやつと赤いやつ一つずつ
アミノバイタルプロを競技前に飲もうとしたのですが、ホテルに忘れました。

バイク

・MAURTEN DRINK MIX360×4 これはホテルでバイクボトル(950ml×2本)に作っていきました
・PRECISIONの1000って書いてある塩分補給用のタブレット×4 これもMAURTENと一緒に溶かして使いました
以下はベントーボックスに詰め込んだものとして、
・MAURTEN GEL100×2
・俺は摂取す×6
・塩GEL×3
・アミノサウルス×2
・アミノショットパーフェクトエネルギー×2
・エネもち塩×2(これは使わず)
でした。大体2500kcalくらい取れれば良いかなと思っていて、前半にMAURTENのDRINK MIXをPRECISIONのミネラルと一緒に全部飲みきり。
その後は5km〜10km刻みくらいで補給食を摂り、水分はエイドステーションで水のボトルを×4もらいました。
アミノバイタルプロもベントーボックスに入れたはずなのですが、多分途中で全部落ちました。高いのに。

正直ジェル系の味は甘すぎてしんどいので、お金が許せば全部MAURTENにしたい。
ミネラルは塩GELで十分。PRECISIONも悪くないですけど値段が高すぎる。
BCAAも運動中は必須ですが、正直アミノサウルスは甘ったるすぎて微妙。下手したら咽る。

飲みやすさ的には圧倒的に味の素製品を選んだほうが良いと思っています。
積み重ねてきた叡智が味の素とそれ以外の新興サプリでは比べるまでもありません。
あとアミノショットなんかは切れ端が出ない設計になっているので、そこも素晴らしい。ユーザビリティに目を向けることができていいない時点でサウルス系はまだまだだなと。

ちなみに、アマゾンとかのセットで買っているのでMAURTENのジェルとアミノサウルスの半分はカフェイン入りのやつです。
カフェインの量的にも競技中はほぼプラセボな気もするので、使い分けとか私も含めてアマチュアレベルなら気にするだけ脳のリソースの無駄だと思っています。

固形物は食べるのに疲れるので結局エネもち食べませんでした。そこは好みですね。

ラン

・MAURTEN GEL100×4
・アミノバイタルプロ×2
・アミノサウルス×2
・塩GEL×3
これらは収納付きのゼッケンベルトに格納していました。
後はエイドステーションで欲しいときにアミノショットの青と赤をもらっていました。
基本的に3〜5km刻みくらいでエイドステーション直前に摂取。
エイドステーションのお水で口内の不快感を拭い去るルーティンで進行しました。
固形物を摂っていなかったからか、30km地点くらいでお腹が空いてしまいましたが、エイドステーションのアミノバイタルで事なきを得ました。

正直、エイドステーションフル活用すれば自分の手持ちは無くて良いです。
カロリーはエイドステーションのアミノショットとコーラで済むし、BCAAもアミノショットでOK。
ミネラルもアクエリアスでOK。
エイドステーションが1.5〜2.5km間隔であるのでかなり楽に走れます。

同じ内容がバイクでもあるため、正直自分で補給を持たずにレースすることも全然可能でした。

総括

正直、必要な成分とカロリーが摂れればそこまで細かい戦略は必要ないのかなと。
いろいろな製品がありますが、必要な結局栄養は変わらないので、全ては好みなんですよね。
ただ固形物は栄養になるのに時間がかかるので、競技の早い段階で食べる必要があります。
ランの後半で食べるバナナなんかは、ただ胃の容積を埋めただけになっている可能性があります。気分転換には良いかもしれません。

基本は
・お腹が空く前に食べる
・喉が渇く前に飲む
・筋肉が攣る前にミネラルとアミノ酸を摂る
です。
なので、頭を使うというよりかは時間や距離といった指標で、用意したものを機械的に接種すればOKだと思います。
お腹がチャポチャポになったり、トランジション以外で我慢できずにトイレに行くのは飲み過ぎのサインかと。

その他

携行品として上記以外のアイテムでは
・交換用チューブ×2
・電動携帯空気ポンプ
・リップクリーム
・目薬
を持っていました。このあたりも普段の国内レースと変わらないかと思います。

色々とバッグの準備だとかでイレギュラーな準備が多くはなりますが、自分が用意していく持ち物自体に大きな変化はありません。
事前に心配になりすぎる必要はなかったと感じました。

ちなみに、補給食でマグオンも買ってあったのですが、特にマグネシウム摂取のエビデンスは無いそうなので今後わざわざ使うことは無さそうです。
塩GELにもマグネシウムは入っていた気もしますし。甘ったるいですし。
ただ、塩GELと違ってしっかりカロリーも摂れるので、メリットもあると思います。
エネルギー摂取は正直お金が許せばMAURTENだけでも良いかなと思っています。

以上、準備編(競技)でした。

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