秋と写真/#314
久しぶりにゆったりした休日。木々を彩る葉っぱたちはその姿を足元に移り変わっている最中だ。昨年に比べると色づきが早いように感じる。そのため、あっという間に秋が終わってしまうようで焦りがある。秋は好きな季節。暖かな日差しと彩りに包まれて心までもホッとするからだ。秋が終わればすぐに冬がやってくる。寒くて彩りが減る季節はどうも写真を撮る機会が減ってしまう。だからこそ駆け込みのように秋を惜しみながら写真を楽しもうとしているのだろう。
紅葉スポットとして有名な場所はあえて外す。そういった所よりも何でも無いような場所。一見普通に見えるような場所が写真を撮ると良いなと思えることが多々ある。そういった場所を見つけ出すのは宝探しに近い感覚なのかもしれない。ここだ!と思ってその通りの場所もあれば、想像よりも普通な場合もある。人生思うようにはいかない、そんなふうに上手いこと成り立ってるなと改めて実感する。
紅葉はその彩で空間をも温めてくれるような力があると感じている。暖色に包まれた無数の葉っぱたちが上に下にあたり一面を覆い尽くす。息を呑むほどの美しさを織りなしている。一つ一つの美しさはもちろん、様々な色が折り重なり芸術的なグラデーションとなる。そういった光景や違いを楽しむのも今ならでは。
だからこそ秋は写真が撮りたくなる。花火や桜のようにパッと輝きサッと散る儚さも秘めている。だから秋が好きなのかもしれないとntoteを綴りながらふと頭をよぎる。そんな秋を可能な限りいろんな角度から残していきたいものだ。