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ASD妻 非常ドアを開けたい衝動
非常ドアを開けたい妻
今日は妻の不思議な衝動について書いてみます。
これはASD特性とは関係ないかもしれませんが、妻の抱える「非常ドアを開けたい衝動」の話です。
先日、妻とショッピングモールの2階にあるファミリーレストランに行ったときのことです。
その店舗の奥の壁には「非常ドア」と書かれたドアがあり、僕たちはその非常ドアの目の前にある席に通されました。
妻は僕の声も耳に入らない様子で非常ドアをチラチラと見て、どうにも落ち着かない様子でした。
禁じられたドアを開けたい
妻:「あのドアって開けたらどうなってるんだろうね…」
僕:「隣の店に繋がってると思うよ」
妻:「そうなのかな…開けてみたいよね…」
僕:「いや、全然、開けたくないよ。開けたら向こう側の人もビックリするよ」
妻:「でも、隣の店じゃなくて非常用の階段になってるかもしれないじゃん。気になるよね……開けていいかな……」
僕:「ダメだよ」
妻は非常ドアの先がどうなっているのかを考え始めると、気になってしまい、好奇心が止まらなくなるのです。
今では理性で衝動を抑えられるようになっていますが、子どもの頃はその欲求を抑えきれず、非常ドアを勝手に開けてしまうことがあったそうです。
「ドアの向こう側がどうなっているのか知りたい」という強い好奇心や、禁じられているからこそ、開けてみたいという衝動が抑えられず、ほとんど無意識のうちに開けてしまう感覚だったそうです。
しっかり確認したいけど、見ると辛い
妻のその衝動は大人になった今でも強く残っています。
飲食店などに入ったとき、席を自分で選べる場合には、なるべく非常ドアが視界に入らない席を選ぶようにしているそうです。
しかし、妻には心配性な一面もあるため、「いざという時のために非常ドアの場所は必ず確認しておきたい」という気持ちもあります。
そのため、「非常ドアをしっかり確認したいけど、視界に入れると開けたい衝動が辛くなる」というジレンマに悩んでいるのだそうです。
以上、妻の日常生活に潜む、地味なジレンマのエピソードでした。