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ASD妻 「席取り」がわからなかった頃


席取り文化を知らなかった頃

妻はかつて、いわゆる「席取り」という行為が理解できていませんでした。フードコートやファーストフード店で座席に自分の持ち物を置いて、席を確保するあれです。

以前の妻は、椅子にハンカチが置いてあったり、傘がかかっていても、それが「席を確保している」という意味だと認識できませんでした。
むしろ「片付けてあげた」という感覚で、傘を脇に寄せたり、ハンカチを食器返却口に持って行ったりして、普通に座ってしまっていたのです。


忘れ物の区別が難しい

妻は全く意地悪をしているわけではなく、本当に「片付けてあげた」と思っていたそうです。
大抵の場合、席を取っていた人は別の席を探すか、気まずそうに立ち去ることが多かったのですが、時には「あの席を取っていたんですけど…」と声をかけられることもありました。
そんなとき、妻は「何のことですか?」と返事をして相手が困惑することもあったようです。
席取りの文化を知らず、理解できていなかったのです。


学習しても例外はある

現在の妻は「席に物が置いてある場合は誰かが使っている」というルールを学び、その文化を理解しています。
しかし、その結果、今度は食べ終わったトレーなどが置いてある場合でも「誰かが使っている」と判断して、「席が空いていない!」と思ってしまうことがあります。

とはいえ、妻の日々の学習のおかげで、大きなトラブルを避けられるようになり、以前よりも安心していられるようになりました。


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