読書レビュー:医学「健康診断の結果が悪い人が絶対にやってはいけないこと」
とても分かりやすいタイトルに忠実な分かりやすい内容。単なる生活指導に終始せず、生化学や解剖学を用いて身体の仕組みを解説しており、納得感がある。
血管の詰まり「プラーク」
諸悪の根源であるプラークについては、突然死を引き起こす元凶として紹介している。
その元凶として、肥満や生活習慣の乱れを解説しているのがこのNote。
本著では、より構造的な血液と各内臓の役割を解説する。
血液が全身の細胞まで届く道のり
プラークが発生するには、長寿化し生活習慣が乱れてきた昨今が大きな原因だが、血液構造自体複雑であることは否めない。
そもそも、血液とはどのように流れて末端の細胞まで届くのだろうか。
毛細血管の薄い壁を通して、血液中の酵素と糖(グルコース)、脂肪、水、ホルモンなどが、組織中の老廃物と交換される。この交換がうまくいくには、毛細血管で血液を一定のゆったりしたスピードで流さないといけない。しかし、心臓から血液を押し出す時は、全身に澄み渡るよう強い圧力が働く。
この強さが血圧で、血圧が150mmHGの場合、直径わずか数mmの血管に、水を2m吹き上げられる力が毎日10万回ずつかかっている。
傷つきやすい脳、心臓、腎臓の細動脈
この強い血液を受け取る先の内臓で最も傷つきやすい細動脈は、脳、心臓、腎臓だ。
血液の税関である肝臓
肝臓の主な仕事は3つある。
一部を切り取って移植しても元の大きさに戻るくらい再生能力が高い肝臓。お酒を飲みすぎても、禁酒して肝臓を休ませれば肝機能の数値は上がる。しかし、オーバーワークな肝細胞は肝硬変が起こり働けなくなる。壊れた肝細胞を治そうと身体は動いても、一定の回数以上に新しい細胞を作ろうとすると遺伝子の設計ミスが起こる可能性が高くなることに。
これが肝臓がんが発生する経緯でもある。
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