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【詩】出逢いの名前(大恋愛の兆し)

ねぇ、あっちゃん。

ん?どうした?

わたしたちが初めて出逢ったのは、
あの日あの時あの街角だったよね。
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そう、あっちの方から歩いてきた君と
その向かい角にあるラーメン屋から出てきた俺が
そこの街角で出逢ったんだ。対角線上にいたから。
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うん。たしかにそう。でもわたしが言いたいのは
あれは何という名前の出逢いだったのかってこと

名前?

例えば、奇跡の出逢いとか、偶然の出逢いとか
 
そういうことか。君は何かと名前をつけたがる人だね。

そうなのよ。癖みたいなものかしらね?

俺は君との出逢いに名前なんか必要ないと思うから、
君のお望み通りの名前をつけていいよ。

もう、またそんなつまんないこと言って。
分かりましたよ、自分で考えます。

拗ねたりしないの。

えーと、奇跡、普通、偶然、必然、当然、自然、特別…
たしかにどうでもよくなってきたかも(笑)

君のことならだいたい分かってるつもりだよ(笑)
ちなみに俺もさっき思いついたよ。
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やったあ!でもその前に聞いてちょうだい。
わたし、二つ選んだのよ。
普通の出逢いと自然な出逢い。
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相変わらず君のその「ちょうだい」は無敵だなぁ。
普通と自然。奇跡や必然を選ばないのが君らしいな。
で、俺の話も聞いてくれよ(涙)
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なぁに?何の出逢い?

まさか

は?

まさかの出逢いだよ。

まさか?それはあのまさか?信じられないってこと?

正しくは、信じられないような。かな。

そうなんだ、わたしと真逆。でもそれも悪くないね。

あと一つあるんだけど、怒られそうで怖いのよ。

怒らないから言ってみてよ。

たまたま。たまたまの出逢い。

酷い!酷過ぎる!!なんだかさっきから遊んでない??

真剣だと言えば嘘になるかも…たまたまとは偶然だよ。
あーあ、やっぱり怒られたよ。

もういいよ。隠し球があったんだけど教えないもんね!

ごめん、ごめんよ。別にからかうつもりはなかったんだ。言葉遊びは俺の悪い癖だな。そんなに拗ねないで。
.その隠し球とやらは大事にとっておいて。正解だから。

分かった。いつか分かる日が来るのかしら?
.
いつか来るよ。信じていればね。
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うん。信じるよ。あっちゃん大好き!
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いつもありがとう、俺も大好きだよ。
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いつか色褪せて忘れ去れていく思い出の破片たち
その中に、ただ一ついつの日も確かなことがある。
彼は隠し球を知ることもなく正解だと言ったんだ。
.大事にとっておいて。いつか分かる日が来るから。

隠し球の名前は『運命』
わたしが選んだのは、
.運命の出逢いだった。
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その会話から何年かがたった頃、わたしにも分かった。
.この人の側にいると何か運命のようなものを感じると。
あっちゃんはいつかわかる日が来るからと言っていた。
.そう言えば男の人ってこの人だ!と思う相手と出逢った瞬間に、それが直感で分かるって話を誰かが言ってた。
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まさかの出逢いか。確かにそれっぽい。そんなあっちゃんの豊かな表現力や感性がとても好き。貴方の前では嘘ですらどうでもいいと思える。あっちゃんだけがいい。
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あの頃は本当に楽しかったな。
今詩に残せて本当に良かった!

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