プリンタ前で正座する
文フリ当日までにやらなくてはいけないことがいっぱいあった。冊子の作成はもちろんのこと、当日釣り銭として使う硬貨の両替、WEBカタログへの冊子情報登録、POPの作成、SNSでの告知などなど。
WEBカタログへの冊子登録はちゃっちゃと済ませた。新刊がまだ1冊も出来ていないのに全7タイトルを登録して「もう告知しちゃったから是が非でも完成させなければならない」という見事な退路の絶ちっぷり。
で、文フリ前日に準備が全部出来てたかって言うと、これがぜーんぜん。一番大事な冊子がまだ3タイトル出来ていない。小説2冊とエッセイ1冊。
小説はコンクールに出すために書いていたもの(規定の枚数を大幅に出てしまったり、完成できなかったりして送れなかったヤツ)に加筆したもの。エッセイは以前noteに書いたものに新しいエピソードを足したもの。どれもイチから書いたわけじゃないのにどうしてこんなに時間がかかるのか。それはね、もっと面白くしたいって欲が出ちゃったからなんだよね。前に書いた文章に手を入れるって、結構楽しい作業だったりするの。
でも、時計を見たらもう18時なわけよ。もう印刷とか製本とかの作業をしなければいけない時間。もうこれまでか……。だからといってこの3タイトルを諦めるつもりは全くない。わたしはまほうをかけて文章を完成させた。まほうをかけるのに1時間かかった。
文章打ち込みに使っていたのは一太郎。ありがたいことに冊子印刷機能がついている。複数ページの文書を中綴じ製本にするとき、自動でページ割りや面付けをしてくれる機能。両面印刷ができるプリンタであればすごくラク。
だけど、こないだ買い換えたばっかりのウチのプリンタは両面印刷ができないし、用紙は上部から差し込むタイプ。つまり、冊子数冊分を印刷しようってなると、表面ができたら「用紙切れ」ランプが付く前にさっと用紙をひっくり返してプリンタに差し込み裏面を印刷、ということを気が遠くなるような回数繰り返さなければいけない。(丁合しないで印刷する方法もあるのかもしれないけどわからなかった) 購入資金をケチらずに自動両面印刷できるの買っとけばよかったな……。
なるべくもたつかずに印刷するため、プリンタの前に正座し、出てきた紙をひっくり返してプリンタに差し込むことを繰り返した。しびれた足をくずしたらなんだか上手くいかない。高さが合わないのだろう。
印刷がすべて終わったのは22時ちょっと前。ここからひたすら製本作業。中綴じ用のヘンテコな定規とふつうのホチキスを使ってガチャコンガチャコンと留めていく。
全部留め終わって仕上げをし、できあがったのは日付が変わった頃。
できた冊子をダンボールに詰めて、残りの荷物も袋2つにまとめて準備完了。寝て起きたらお祭りだ。お客さん来てくれるかな?
続く。