編入①
9月1日
これまでの人生の中で9月1日がこんなにも大事だったことはない。
不登校になってから3ヶ月半(夏休み含む)、新たな一歩を親子ともども踏み出した。
娘の編入した学校は規模も大きくなく、先生も生徒もみんな顔見知りのようなところ。
全校生徒の前で自己紹介。クラスに入ってからは紹介するだけでなく娘目線で、さらにみんなが娘に興味を持てるよう先生がたくさんの仕掛けをしてくれた。
実は娘が編入する前に言っていたことがある。
前の公立小学校でGW明けに転入生が入ってきたそうだ。担任から名前の紹介はあったものの、そのまま通常授業となり、その子は右も左も分からず、さらに誰からも声を掛けられない状態だったそうだ。娘はたまたま1つ後ろの席だったこともあり、声をかけて友だちになったそうだが、「どうせ私も○○ちゃんみたいに、誰からも何も言われないと思う」と言っていた。
卑屈!と私なんか思ってしまうけれど、超ネガティブ思考の娘なので致し方なし。
「そんなことないさ!」と超ポジティブ思考の私が励ましたところでスルーされる始末。
で、実際どうだったのかというと…
トイレの花子さん
子どもたち、特に女の子たちは一瞬の休み時間にすぐに数人駆け寄り、コソコソと娘に話しかける。そしてそのまま両手をひかれてトイレへ。
「おお、トイレ連れて行ってくれたのか!」と母は感激。
その後、教頭先生と立ち話をしてふと教室内を見ると、娘がいない。不思議に思ったのは最初に声を掛けてくれた女の子たち。「あれ!いない!?」と大慌てで探しに行きトイレで発見されていた。
あとから聞いたのだが、最初のコソコソ話は「トイレの花子さんがいるから気をつけて!」ということで、実際にトイレに行って危険とされる場所を教えてくれたそうな。
2回目はほんとのトイレでその時も一人の女の子が一緒に連れて行ってくれていた。
トイレの花子さんが、お友だちになるきっかけの装置になっていたとは!!
帰り道、娘は花子さんの話を一通りしてくれたあと「もうお友だちができちゃった!みんなに引っ張られて、えー!ってなって!すごく嬉しい!わたし、人気者かも!!」と興奮気味に話していた。
受け入れてくれる学校
女の子たちが積極的に関わってくれたことが大前提として素晴らしいのだが、やはり学校側の受け入れが大きかったのだと思っている。
まず、全校生徒の前で紹介してくれ、クラス名を発表。その時点でクラスの子たちは初めて自分のクラスに新たな子が来ることを知る。
「編入生が来るというのは子どもたちにとって一大イベントなんですよ」とは教頭先生から聞いた話。
でも私は思う。一大イベントにしてくれているのが学校側で、それに子どもたちが乗っかってくれて初めて成立するのだと。
ともかく、先生やクラスの子たちのおかげで第一歩はこの上なくうまく踏み出せた。
が、ここで前回の二の舞いを踏まないように。
まずは帰宅後、ひたすらダラケさせる。You Tubeも解禁。そして私も昼寝。
娘は昼寝せずに夕方から買い物に行ったのだが、テンションは高い。
「明日はママ帰り一緒じゃなくていい!」と言い出し、なんならもう一人で行けるぜ!ぐらいの勢い。
ここを鵜呑みにしたのが4月のわたし。
娘は頑張っちゃう。頑張りすぎてエネルギー不足になるのに気がつかない。
先日のカウンセリング(プレイセラピー)で「たぶんすごく緊張してます。今までにない攻撃的な遊びが出ていたので」と言われ「なるべく普通に。プレッシャーを与えないで普段通りに」と言われていたことも思い出した。
夜になると「なんかザワザワする」と言い出す。前の学校でいじめられた子の顔を思い出したそうな。でもそれだけではないようで話していくと、緊張したから疲れたことに気づいてくれた。
さらに、自分から今週は疲れるだろうからお稽古事休みたいと言ってきた。
そうか。こうやって自分を知っていくのね。
なんとなーーくだけど、私もやり方わかってきたのかも。