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「基いの町2023」展 開催概要


ごあいさつ

 今年で3回目を迎える「基いの町2023」では、「おとなりさん」をテーマに展覧会を開催いたします。
 近くにいるようで、遠くに感じたり、知っているようで、知らなかったりする「おとなりさん」・・・その距離感や心理的な感情は十人十色ですが、誰にでもいる「おとなりさん」は、誰もがなりえる存在です。それは人に限ったことではなく、国や地域、建物や自然に対しても親しみを込めて使われる言葉でもあります。
 かつて基町に高層アパートが建設され始めた頃、8000人を超える住民が生活しており、その多くが働き世代で地域を支えてきました。現在の基町人口は4200人と半減しており、その約半数が高齢者となっています。働き世代が極めて少ない一方、若年世代の半数は外国籍住民で、全世帯の21%が外国人世帯となっています。昔の基町と比べると、少子高齢化が進み、高齢者と多様な文化的背景をもつ住民がお隣り同士になっていることがわかります。
公営住宅における「おとなりさん」は、年月と共に変わりゆく性質がありますが、世代や文化、言葉や習慣の違いからその関係性が希薄になってしまうこともあります。そのような関係性は、近年社会問題化している孤独や孤立、あるいは他者への不寛容や無理解にもつながりかねません。逆に、「おとなりさん」と交わり語らうことは、日々の暮らしの中でつながりを生み、他者を知ることへの足がかりになるともいえます。
 本展では、おとなり台湾から来日して滞在制作する作家、継続的に基町に関わる作家、そして基町の住民である作家の5名が、「おとなりさん」をテーマに作品を展示します。さまざまな関係性を映しだす作品をとおして、多文化・多世代にわたる「おとなりさん」を知り、つながりをもつ一助になれば幸いです。
 
主催者

参加作家

キャンディー・バード Candy Bird
古堅太郎 Taro Furukata
鹿田義彦 Yoshihiko Shikada
イタイ ミナコ Minako Itai
魏 双斌 Wei Shuangbin

開催概要

会 期
9月30日(土)-10月29日(日)
休場日 月〜木曜日
時 間 12:00-17:00(最終日15:00まで)*金・土・日曜のみ開館
観覧料 無料
会 場 基町住宅地区(ユニテ、Make、オルタナティブスペースコア 他)
主 催 まほらプロジェクト
共 催 基町プロジェクト
助 成 公益財団法人 福武財団
協 力 広島市立大学、オルタナティブスペースコア、基町地区社会福祉協議会

問合せ

まほらプロジェクト: mahoraproject21@gmail.com

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