「基いの町2023」展 9/30〜開催 | 基町

広島の基町住宅地区にて美術展が開催されます(2023年9月30日(土)ー10月29日(日))。ここでは展示の様子や今後に向けてのリサーチの過程を記録していきます。www.mahoraproject.com

「基いの町2023」展 9/30〜開催 | 基町

広島の基町住宅地区にて美術展が開催されます(2023年9月30日(土)ー10月29日(日))。ここでは展示の様子や今後に向けてのリサーチの過程を記録していきます。www.mahoraproject.com

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  • 受動的に自己を開く

    広島市の基町団地でのプロジェクトの一貫で、美術の制作をしに来た寺江圭一朗が作品制作の過程を日記形式で綴っていきます。特徴ある基町の濃ゆい部分や、作家の視点も見えてくるかもしれません。

最近の記事

おとなりさんを知るために その2

ワークショップで提供している中国のお菓子は、全て基町ショッピングセンター内のお店で購入することができます。 みなさんは、基町ショッピングセンターを訪れたことはありますか? 実は、私はワークショップを企画するまではショッピングセンター内の中国系の食料品店を訪れたことがありませんでした。 なんとなく、入りにくいな〜という気持ちになっていたからです。 この「なんとなく」を、ここではもう少し考えてみることにしましょう。 具体的に想像してみると… お店の人に何か話しかけられたらど

    • おとなりさんを知るために その1

      みなさん、こんにちは。 会期も後半にさしかかりましたが、10月29日まで「基いの町2023」を開催中です。 今年のテーマは「おとなりさん」! 近いようで遠い、知っているようで知らない、「おとなりさん」の存在を知ったり感じたりする機会になるように…そんな思いが込められています。 詳しくはwebサイトをご覧ください🌟 さて、ここでは土・日限定のワークショップの様子を中心に、準備や裏話などをお届けしたいと思います! 実は、ここで食べられるお菓子は全て基町ショッピングセンターで購

      • 「基いの町2023」展 開催概要

        ごあいさつ  今年で3回目を迎える「基いの町2023」では、「おとなりさん」をテーマに展覧会を開催いたします。  近くにいるようで、遠くに感じたり、知っているようで、知らなかったりする「おとなりさん」・・・その距離感や心理的な感情は十人十色ですが、誰にでもいる「おとなりさん」は、誰もがなりえる存在です。それは人に限ったことではなく、国や地域、建物や自然に対しても親しみを込めて使われる言葉でもあります。  かつて基町に高層アパートが建設され始めた頃、8000人を超える住民が

        • 「基いの町2022」展 開催概要

          ごあいさつ  市内中心部にある広島城に隣接する基町。その名は、広島がはじまった「基いの町」に由来します。  昨年、2021年に広島の原点ともいえる基町をテーマにした展覧会「基いの町」を開催しました。その展覧会では、広島にゆかりのある5名の美術家たちに基町について調べ、考え、住民と対話をしながら作品制作に着手してもらい、その制作や交流のプロセスを展示しました。  今年開催する展覧会「基いの町2022」は、昨年から基町をテーマに作品制作に携わってきたこの5名の作家たちの成果展とな

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        • 受動的に自己を開く
          14本

        記事

          受動的に自己を開く14

          十二月五日(日) 十一時基町着。バーベキューの日にライターをくれた中国商店の方にお礼をしに行こうと思い、M98で展示中の器二点を選ぶ。Kさんにどれがいいと思うか尋ねたら、中国の人は派手なのが好きな印象があるからこれがいいと思うと、緑色の器を選んでくれた。さっそく届けに行く。ニーハオと挨拶し、お礼の品であることを伝え、器を二つ店主に渡した。自分で作ったのか?すごい!ということを言って受け取ってくれた。 前期の展示が終わって約二週間。十二月四日には「基いの町」の後期が始まった

          受動的に自己を開く13

          11/21 11時基町着。今日は前期の展示最終日だ。M98へ。後期の展示で使えそうな木材などの資材を確認。 コアに向かう。いつもの場所でおばちゃんが編み物をしていた。今日は立って編み物をしている。ピンクと白の毛糸でマフラーを編んでいる。2色の毛糸を混ぜて1つの玉にしたと言っていた。ちょうどコアがオープンした時間だったので、今日で展示最後だし来てみるか聞くと一緒についてきてくれた。椅子に腰掛けて映像を見てくれたが、最初の2分くらい見たところで、「もうええ」と言って帰っていった

          受動的に自己を開く12

          11/20 12時半基町着。 今日は、コアの前で作業しようと思っている。明日は15時までで展示が終わり搬出が始まってしまうため、1日作業や対話ができるのは今日までだからだ。それに、ライターをくれた中国の方や、お手伝いしてくれていた方々など、何人かにお礼に焼き物を差し上げたいと思っているから、自分でもいくつか器をつくっておきたいというのもある。 会場の外に置いてある机を作業台にして、ショッピングセンターの通路で陶芸をやろうと思う。そういえば、ここに来て最初はどこで作業して良

          受動的に自己を開く11

          11/19(金) 13時基町着。コアに到着するとお客さんが映像を見てくれていた。僕が今見せている映像作品は、合計すると約1時間はあるのだが、全て見ましたと言っていた。たぶん、この方は今回初のツワモノだ。僕も映像をつくるようになってからは、かなり長い作品や多数の映像がある展覧会でも、なるべく全て見るようにしている。映像は全て見てみることで、分かることがあったり、細部が見えてきたりする場合があるので、たいくつに思えてきたとしても、しつこく観るということが、鑑賞のコツだと思う。でき

          受動的に自己を開く10

          11/18(木) 14時頃基町着。 今日もいつものカフェへ。いつも座っていた端っこの席が空いてなかったので初めてカウンターに座った。ビーカーみたいなのでコーヒー淹れてるのは、サイフォンってやつだとママに聞く。なんか聞いたことあるな。ママはだから「ここのコーヒーはおいしい」んだと説明していた。「他の所でコーヒー飲んでもたいしておいしいとは思わん。」「だけど、スターバックスはまあまあおいしいね。」と言っていた。スターバックスよりかここのほうが美味い。 しばらくコーヒーをしてた

          受動的に自己を開く9

          11/17(水) 別件の映像編集がパソコンがボロいせいで進まず。GPUを新たに購入することに。ものすごく高い…。映像作品をつくるのが一番金かかると思う。数百万は平気で溶けてきた。もう16 年は活動しているから、、、恐ろしくて考えないようにしてきたが、合計すると機材で1千万近くは軽く溶けてたりして…貧乏の1千万は…生活レベルのレートが違うから、お金持ちの1億くらいはあるよ! ま。金使ったからと言って、良いものができるわけでもなく、画用紙にぴろぴろ~っと線を描くだけでも、良いと

          受動的に自己を開く8

          11/16(火) 月・火は、展示も事務所もお休み。 水曜からの活動をどうするかや、12月の展示のことなど、少し頭を整理。だんだん不安になる。メールで、I松さんから12月の展示プランの提出の催促が来た。まだ、基町に通い始めて合計一週間くらいだし、もう少しモタモタしたいけど、そうもいかなくなってきた。一応、基町に通うことで、いくつかのプランは浮かんできたが、どれも、しょうもない。全然ダメだという気がしている。だけど、誰かに働きかけるような要素が作品に含まれている時は、重い腰を上げ

          受動的に自己を開く7

          11/14(日) 12時頃基町到着。飯を食おうと思い店を探すが、開いている店はどこも満席。焼肉屋は人がいなかったが、予約が今から入っているとのことで断られる。それから、帽子を買おうと思っていたんだけど、若者ミュージシャンの洋服の店も閉まっていた。そういえば今日は日曜だった。先週も日曜はほとんど店は休みなんだった...…。コアの前の中華料理屋には客が入っていなかったので、そこで昼食にありつく。麻婆豆腐。本格的な味で旨いが、昼食で900円は僕には高いな。食後にタバコが切れたので

          受動的に自己を開く6

          11/13(土) 朝、基町小学校の50周年記念があるとのことで訪問。ソーラン節を全校生徒と卒業生の中学生で踊っていた。最近の中学生は背が高い。高すぎる。180センチ以上の子が何人もいて、もう立派な大人にしか見えない。大学生と言われれば、たぶん皆そう思うような体格だった。ソーラン節の後には、この50周年を記念したタイムカプセルの紹介と、9コアの地下に収められていたという、獅子舞も披露された(基町団地は1コアから17コア?に分かれていて、各コアごとに町内会のような仕組みがある)。

          受動的に自己を開く5

          11/12(金) 朝、noteの記事(第1回目)に添削が入った。修正点を言われたが、なんとなくめんどくさい気持ちに。修正。なぜ僕が文章を書かなくてはならないのか...また、余計なことをしている気もしてきたが、自分の脳内ややった事の整理のためにも滞在日記は書いておこう。 昨日は持って行った粘土が全部なくなったので、午前中少し多めに粘土を用意。今日はどうなることやらという気持ちで午後基町へ。 昨日満席で入れなかったカフェへまず行く。今日は座る席があった。コーヒーを頂く。店内の

          受動的に自己を開く4

          11/10(水) 13時。基町に到着。とりあえず何かしなければと思い、中国食品の店にチラシを持って行く。最初に入った店では、日本語が話せないと言われた。久しぶりの中国語で緊張してしまった。言っていることは半分くらい聞き取れなかったけど、一応、僕が言ったことは通じたようだった。たぶん貼る場所がないと言っていた。地域の案内などがいくつか掲示されているガラス窓の開いたスペースにチラシを押し当て、こんな感じで貼ってと言ってみたが、何だかダメだと言っている。一応、チラシは受け取ってくれ

          受動的に自己を開く3

          11/6(土) ユニテ(基町プロジェクトの持つギャラリースペース)に展示されている鹿田さんの作品は、広島の風景が写った記念ハガキを使った作品だ。同じ場所が写っていると思われる今と昔の記念ハガキを合成した写真作品になっている。今と昔を重ねていて僕は好きな作品だ。実現していないけれど、僕も、昔爺ちゃんが原爆にあった日に通った道のりを映像で表現するプランで、今と昔を重ねるような方法を取ろうと考えたことがあった。僕達がユニテに到着したとき、ちょうどその写真作品を鑑賞しているおばあちゃ